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アダルトチルドレン

                       
アダルトチルドレンとは特   徴診断テスト
弊    害タ イ プ原   因
認める大切さ対   策関 わ り 方
相談のケースQ & A

 

アダルトチルドレンとは


親としての資質に満たない者同士が出会い、結婚をし、子を設け、親として子供を育てた場合に子はその影響を受け「生き辛さ」と共に生きることとなる。即ちアダルトチルドレンとは未熟な親に育てられた結果である。


アダルトチルドレンが生まれる環境


アダルトチルドレンとは、幼少期に家族からの虐待などによって非常に過酷な環境に置かれ、成人してからもそのトラウマに悩まされている人のことを指します。Adult Chirdren の頭文字を取りACと呼ばれることもあります。もともとは、アルコール依存症の親のもとに生まれ、育てられた人のことを指していましたが、現代では対象となる人の幅が広がってきています。多くの場合、幼少期に昇華できなかっことからの辛さ・苦しさを、一人で背負い込みながら生きていくことになるため、「生きづらさ」を覚えます。しかし、そのような人ほど、自分自身に何か問題があったわけではないことを、しっかり自覚する必要があります。


 

具体的な親の対応


短気な父親がいる家庭、口やかましい母親がいる家庭であれば、おそらく子どもは親の顔色をうかがって生きることになるでしょう。ああなったらどうするの?こうなったらどうするの?と、いつも不安を口にし心配ばかりしている親がいれば、何か事を起こす度に不安を感じやすい子どもになるでしょう。「あいつが悪い」とか「こいつは気に入らない」といった愚痴の多い親に育てられたなら、大人の世界に対して不信感を抱くことでしょう。パートナーに対して悪口を言う親を見れば、夫婦でいることが大変だという気持ちを植え付けることになります。同僚や上司への不満を口に出している親を見れば、仕事は大変なんだ、世の中を生きてくことは大変なんだ、人は裏側ではこう考えるんだと、人の心の裏側を覗く子どもに育つはずです。
 

そのような心理状態で、果たして親を心から信頼できるでしょうか。きっと、親でない他人がそんな環境の中で暮らしていたとしても、何らかの障害が生じるはずです。例に挙げた環境では、純粋無垢に夢を語り、夢を追う大人に子どもは決して育ちません。にもかかわらず、そのような大人たちは、自分の希望や不満を子どもにひたすら押し付けるのです。精神的に劣悪な環境や状況の中では、それに応じた性格・考え方が決定されていくのは当然のことです。
 

問題となるのは、大人になってからも親から受けた悪い影響を持ち続けている状況です。あなたがこの世に生を受けてからずっと、現在のあなたの性格・性質が変わらないものとお考えであれば、まずはその考えを改めてください。肉体的なものは致し方ありませんが、性格・性質・物事のとらえ方の大半は、後天的なものです。決して、生まれてから一生同じものではありません。


 

あなただけが悪いんじゃない~思考は変えられる~


このようなお話をすると、これを読んでくださっている人の中には、このような反論を持つ方もいるかもしれません。
 

「一概に言えることではないのでは?」
「それなら、同じ親の元に産まれ同じ環境で育ったのに、私の兄弟と私とでこうも性格が違うのはなぜなの?」
「私だけがこんな性格なのは、やっぱり私が悪いからではないのですか?」

 

果たしてそうでしょうか?実は、このように考えている方の多くは、ある事実を見落としています。それは「立場の違い」です。兄弟の順番が違えば、当然見える風景が変わりますし、親からの期待や態度も異なります。あなたが一人っ子でない限り、兄・姉・弟・妹それぞれと入れ替われば、あなたがその兄弟姉妹の性質を身に付けることになります。親も人間ですから、人格が修養できていなければ、往々にして未熟な教育をすることもあります。
 

「長男だから」「長女だから」
 
「お兄ちゃんなのに」「お姉ちゃんなのに」

 

日本に限らず一般的な家庭で用いられている、我慢を強いたり、叱りの言葉ですが、これらは必ずしも望ましい教育の方法とは言えません。長男を例にとれば、大人のようなしっかりとした振る舞いを求められたり、我慢を強いられたりするケースは少なくありません。にもかかわらず、下の兄弟へ親の愛情が移行してしまえば、当然子どもとしては親に反感を覚えるのも仕方ありません。また、次男次女や末っ子の場合であっても、それぞれに不満が生まれるケースが考えられます。
 

つまり、家族それぞれが、両親や兄弟姉妹に何らかの不満を抱いている状況は、決して少なくないということです。あなた「だけ」が決して悪いわけではありません。このことに気付かず、大人になってからも、親から子どものころに受けた悪い影響を引きずっているのです。
 

あなたの性格・性質・気質・考え方・物事のとらえ方といったものは、決して生まれ持ったものではありません。ある家庭に生まれ、生きる過程で身に付けてきた、あくまでも後天的なものに過ぎません。正しくカウンセリングを受けることにより、あなたの個人的思考を変えることは十分可能です。まずは、この事実だけでも、きちんと理解する必要があります。


 

その瞬間から、アダルトチルドレンが持つ心の辛さを克服し、人生を楽しいものに変化させる最初の一歩が踏み出せるのです。
 

 

 

アダルトチルドレン 「特徴」


幼少期には大人のようにふるまうことを強要され、大人になった現在に至っても生きづらさや悩みを抱えながら生きている人たちのことを「アダルトチルドレン」といいます。アダルトチルドレンという言葉は、元々はアメリカで生まれた言葉です。アルコール依存症だった親の元で育った子供たちが成人してからも生きづらさを抱えて生きていくことから、そう呼ばれるようになりました。アルコール依存症の親はほんの一例であり、実際にはアルコール依存症に限らず、その家庭に「親が子に見せる理不尽」な対応を子が見聞きし育つ「機能不全家族」を経由し育った場合に、子は健全な精神の発育が損なわれているために「自己肯定感を持てず自己愛の薄い生き方」をする結果になるのも特徴に挙げられます。


 

アダルトチルドレンは生きづらさと共に生きている


アルコールやDV、虐待、無関心、過保護過干渉、度が過ぎた心配性、愚痴が多いなどの「機能不全家族」で育った子どもたちは、親に傷つけられたり、親代わりをしなければならなかったりしても、子はその家庭に生まれた以上は、大きな不安と恐れの中で生きていかなくてはなりませんでした。子どもたちは自分の感情を押さえつけてでも生き残るために、その過酷な生活環境の中で適応していきました。子どもたちが成長し、環境が変わることで自分を傷つけていた存在から離れて、もうこれ以上辛い思いをすることもなく、自分の希望や夢に満ち溢れた将来や新しい生活が出来るはずであるのに、その安心できる人間関係や家庭環境でも不安や生きづらさを感じながら悩みつつ生きていきます。この「矛盾を抱えているのがアダルトチルドレンの特徴」です。


 

アダルトチルドレンは自己肯定感が低い


アダルトチルドレンの特徴として、何をするにも、自分なんて、自分なんか、と思ってしまう「自己否定感」や、何かをするときにも些細なことでさえ「罪悪感」を感じてしまい、自分の価値を認めることが困難であり「無価値」であるという思いが強く、さしたる理由がある訳があるでも無くそう感じてしまうことがアダルトチルドレンの方々の共通事項となります。
 

また、何事にもネガティブ・悲観的・否定的の思考が付きまとい、常に不安感が帯同しています。努力家で頑張り屋な人が多いのですが、実は「自信がない」といった性格を持っています。また、依存的であり直ぐに人を頼ってしまいたい感覚もあり自分で決められないことが多いタイプの方がいる一方で、逆に人に頼らずに何事も一人で解決しようとする傾向の方もあり頑張ってしまいますが、責任感が強過ぎて人に助けを求められず問題を抱えたまま苦しむ方もおられます。
 

人と話をしていても自分の意見が言えず人に意見を合わせてしまうことが多く、また、自分を犠牲にして人に尽くしたり、手伝ったりしますが報われずガッカリと落胆することも多くなります。頼まれると断ることが出来ずに「嫌」ということが出来ません。また自分から人を頼ることも気が引けて何かを頼んだりも出来ません。恋愛が上手くいかない傾向があり、自分も人も愛することが出来ない、愛し方が分からない、結婚となると及び腰になる場合もあります。愛想笑いは出来たりしますが、本心からの喜怒哀楽の感情を表すことが苦手で、自分の感情がよく分からないこともあります。
 

また、ちょっとした相手の言動や態度に敏感に反応し動揺してしまい、傷付きやすい性格のため、防衛本能が過剰に反応し、被害者意識も高くなりがちです。そして心の中から楽しむことが困難であり、いつも不安を抱えています。何事にも極端に反応してしまい、良い意味での適当さがないことが特徴として挙げられます。


 

子どもの頃の感情が抜けない


子どもの頃はその家庭で親による決められたルール、禁止事項や義務などに対し自分の判断を封じ込め、理不尽であろうが親から言われることを実行することにより、生き延びることが出来ましたが、大人になりそれに従う必要がなくなってからも、その禁止や義務というのは心の奥底に刻まれ残ったままとなり、それに気がつかず、もしくは理解出来ていたとしてもその習慣や気質を変えることが出来ないといった状況になります。
 

アダルトチルドレンには親による今の苦しさに気がついていない方が多く、自分の至らなさが原因であると間違った認識を持ち苦しんでいます。また、逆に親の理不尽な環境や教育、いわゆる「機能不全家族」が問題であったと理解しているアダルトチルドレンもいます。その場合には、親に対する怒りの感情や憎しみがあると共に、こうして欲しかったという思いや寂しさも同時に共存しています。そして自分を傷つけた親を憎みながらも自分も親と同じような行動をとってしまう場合もあります。
 

「好きと嫌いが共存」した矛盾のある感情が不安や自己否定に陥ることや、何気ないことにでも苦しくなってくることや、自分で自分を認められず人の評価を得て安心したいがために人一倍頑張ってしまうようなところがあります。昔から頑張り続けていたことが、大人になってからも抜け切れず、もうそのようなことをしなくても良いにも関わらず、その思考から抜けられないといったことがあります。他人から客観的にみれば幸せである社会的立場や環境であっても、悩みや不安、自己嫌悪などと常に戦い続けているのが、アダルトチルドレンの特徴です。

 

 

アダルトチルドレン 「弊害」


アダルトチルドレンの弊害にはどんなことがあるのでしょうか。親の資質に満たない親が中心となり家庭を持つ場合には「機能不全家族」となり、そこで育った子どもの行く末はなかなか大変です。アダルトチルドレンの子どもたちは成人となり社会人となり、結婚し、やがて親となっても、アダルトチルドレンの問題を正しく処理をしていなければ、そのぎこちない自分に違和感を覚えながら、20代・30代・40代・50代・60代と苦しみが継続します。
 

実際にカウンセリングでは幅広い年齢層の方が相談に来られます。自由な発言や行動を親から抑圧され、または自ら抑圧しなければ生きていけなかった環境の中でもなんとか順応し、現在ここまで生き延びてきたアダルトチルドレンですが、いざ、社会に出てみたり、恋愛や結婚生活などを経験する過程でアダルトチルドレンの持つ特異な性質が起因となり様々な困難に出会い「生きづらさ」を感じます。人の顔色を窺ってしまうことやイライラや抑うつ感に苛まれてしまい、甘えの効く恋人や伴侶、家族などとの間に問題行動を起こす場合も少なくありません。


 

機能不全家族で育っているために、真の愛情が分からない


機能不全の家庭で育ってきたために、正常な状態、正常な判断というものが分かりにくく、正常な状態であった場合にもその状態はずっと続くものであるのかという不安を抱えて生きている場合があります。また、アダルトチルドレンは人の判別を敵か味方かと捉えがちです。その理由は一番の良き理解者となる存在の親から傷つけられてきたために、その身を守ろうと生きてきており、そのように敵か味方の判別がどうしても多くなってしまい、敵意を持たない人ばかりの状況の中でも、いつ自分が傷つけられるかも分からないという恐怖心を抱えて、必要以上に他人の顔色を窺ったりします。
 

また、温かい家庭を知らないために、成人となり社会人となり家庭を持った場合にも、子どもや夫にどのように接したらよいのかが分からずに、親のことを疑問を持ったり或いは憎みつつも自分も同じような行動を取ってしまうという場合があります。アダルトチルドレンは自分だけの問題ではなく、家族が出来ればその解決していない問題により「家族にも影響を及ぼす」ものです。
 

自分の生きづらさと向き合って、どうすれば楽になれるのか、心地よく過ごせるのかをきちんと考えていくと共に解決をしていかなければなりません。生きづらさを誰かに話し共感してもらうことも良いのでしょうが、それで心の負担は少しは解消しますが、時間と共にまた同じ感情や苦しみが再び押し寄せてくる結果となります。


 

子どもが子どもらしく振舞えなかったことによる弊害


一般的にはアダルトチルドレンの人を見分けるというのは難しいものがあり、自分自身でアダルトチルドレンであると判別がで出来ている方は非常に少ないのが実情です。
 

一見すると、アダルトチルドレンの人は他人の機嫌を損ねないようなとても対応能力に優れた献身的な存在である場合が多くあります。しかし、その状態というのは信頼関係のある関係とは言えず、アダルトチルドレンの当の本人は内心とても苦しんでいる場合も多く、他人からの印象はすごく明るくて優しいのに、本人は、「自分なんか・・・・。」と自分を卑下していることがあります。これは、幼いころから自分の感情を押し殺さないと生きてこられなかった家庭環境という辛い過去があるためです。
 

アダルトチルドレンの人の場合には、自分に非がないことでも自分が悪かったと思ってしまいます。例えば、極端ですが、天気が悪いのも自分のせいと感じるような場合もあります。もちろん、自分に非がある場合は謝る方がいいのですが、何も悪くない場合でも自分が悪いのではないかと考えてしまう傾向にあります。他人に嫌われるのが怖いあまりに自分を出すことがなかなか難しいです。人に献身的に尽くすことなどは良いことのようにも思えますが、自分が見えなくなる程の行動になってしまう場合もあるために、本人も辛さを抱えている場合も多いです。
 

アダルトチルドレンになる場合には、親からの虐待やネグレクト(無関心)などが原因の場合もありますが、親が過干渉な場合や、子どもの意見を聞かずに親が全部決めている場合、親に褒められた経験が少ない場合などにも当てはまってきます。人との適度な距離が分からないので、自然に肩の力を抜いた居心地の良い関係を築くことが難しくなっています。
 

人と付き合うときも喜びや楽しみの中で付き合うのでは無く、立場上止むを得ずとか、損得勘定や自分自身を表そうとせず半身の構えで一歩引いて付き合っているようなときもあります。また、一方的な承認欲求があることや、普通の場合と比べると少し極端な性格であるという場合も考えられます。
 

常に誰かに気を遣いながら生きてきているために、本当に自分がしたいことが分からずに大人になっており、その弊害が成人となっても依然として備わったままでありそれが「生きづらさ」となり今も「自分がよく解らない」状態となっています。


 

本来は親に反発したりしながら成長していくもの


正常な成長の過程では、親に反発したりしつつも、心配する親からの愛情を感じつつ成長するものなのですが、アダルトチルドレンの場合にはその「機能不全家族」により正常なプロセスを経験してこられなかったために、親から離れたた現在の安全で健全な環境であった場合にも、例えば、明日この環境が変わってしまうのではないかといったような、なにか問題が起こるのではないか、などの不安感に襲われることも多くあります。要は「安全な場所にでさえ違和感を覚える」という感覚が拭い切れません。
 

職場の異動や転勤、転居などの環境の急激な変化は普通の場合でもなかなか大変ですが、アダルトチルドレンの場合には、その変化に対する恐怖感というのが尋常では無く、通常の人よりも特段に不安を感じます。子どもの時に子どもらしく振舞えなかったために、大人になってからも何かを決断する時に自分で決められなかったり、自分のことなども自分の意見が分からなかったりという弊害が出てきます。

 

 

アダルトチルドレン 「タイプ」


アダルトチルドレンも全て同一の思考を持つ訳ではなく、その生きづらさの成り立ちも結果も様々であり、決して画一して語れるものではありません。当然そのアダルトチルドレンにもいろんなタイプの方がおられますし、場合によっては真逆な性質が特徴として存在します。例えば、お姉さんかお兄さんが、親と激しいバトルの応酬がある場合、その弟や妹はそれに怯え顔色を窺うようになります、しかし兄は自分に対して理不尽なことで抑圧してくる者に対して過剰な反応を見せるようになります。「感情を爆発するタイプ」と「押し込めるタイプ」全く真逆に成長しますが資質に満たない親の家庭で育ったため兄弟共にアダルトチルドレンになった例です。常に「生きづらさ」を感じ幸福感の少ない生き方をしています。具体的にアダルトチルドレンはどんなタイプに分類することができるのでしょうか。


 

成績優秀なヒーロー


大人から見れば、とてもしっかりした良い子であり成績も優秀で、一見何も問題の無いような子がいます。親の期待に応えるために一生懸命勉強するので、成績は優秀で完璧主義な人が多いのが特徴です。家庭では、良い結果を出すことが当然であり、悪い結果が出てしまうと怒られてしまう場合などが多いです。もしくは親の評価を得る為に、とにかく頑張って優秀な成績を残そうとします。
 

このタイプの人は社会人となり会社勤めをした場合には仕事依存になりやすく、常に「誰かの為に」動いていないと不安を感じるタイプです。誰かの為でいることにより常に良い子であると思われたいと思い一生懸命頑張ります。ヒーロータイプの人の根幹にあるのは「親に認めてもらいたい」「家族がもっと仲良くなって欲しい!」という思いです。自分の為に頑張るというよりも人から評価を得るために頑張るということが多かったタイプです。人に認められるために無理をすることも多く、生涯完璧主義で自分を追い込む辛いタイプです。


 

問題行動の多い不良タイプ


家族を心配させるようなことをすることや、悪いことをすることで自分の存在価値を無意識にアピールします。そんな彼らの奥にある思いは「自分なんて存在価値がない」「寂しい」「自分をわかってほしい」などという感情が根底にあります。攻撃的に振る舞うことが多く、怒ったときなどは、破壊的な行動にでることもあります。
 

また過度に人に依存することもあります。大人になってから上手く人間関係が築けなくなり、辛い思いをすることが多いです。兄弟関係でいえば、良く出来たお兄ちゃんやお姉ちゃんを持つ弟や妹が、親などから比較されて辛い思いをするなどが挙げられます。後に家庭を持つに至っても、健全な家庭を持つことが難しくなります。


 

ロストチャイルド


親のネグレクト(無関心)、もしくは親が怖く、おとなしく目立たなくすることで、家族に余計な刺激を与えないようにしているタイプがロストチャイルドです。聴き分けがとても良く、自己主張もせず、当然ワガママも言わず手が掛からないため、家族からは無関心に放って置かれることが多かったタイプです。
 

その結果、「自分は必要のない人間なんだ」というように孤独な思いを抱えている場合も多く、グループの輪に入ることを好まず、人を自ら誘うこともなく一人ポツンと存在感を消して生きています。楽しみにも積極的になれず、恋もせず、生きる歓びの意味も解らず、自分が何者かも解らないまま、常に生きづらさを抱えています。


 

ピエロ


冗談を言ったり、おどけたりして家庭をいつも和ませようとします。人の顔色を気にし過ぎるあまり、過度に空気を読み過ぎることや自分を卑下したりする可能性が高くあります。どんなに寂しくても、悲しくても、辛かった時にも家族を和ませるためにひょうきんであろうとしたために、自分の本当の気持ちが分からなくなることがあります。 家族関係でいうと末っ子に多いとされています。明るく振る舞うことで両親の不仲や緊張や怒りなどの嫌なムードにある家庭の場の空気を和ませようとしますが、実はこの子は必死なのです。しかしその子自身はそんな自分の思いに気が付かず、自分の感情が分からずに、大人になってもいつも場を和ます「ピエロ」として生き続けますが、一人になると強烈な寂しさが押し寄せ、辛い思いをしている場合があります。


 

お世話を焼くケアテイカー


不安定な両親や兄弟の面倒を一生懸命見て頑張るタイプです。困っている人や不幸な人を見過ごすことが出来ず、他人のことも自分のことのように考えてしまい、自分自身の問題以外の様々なものまで抱え込んでしまうタイプです。人の為に生きることが得意なタイプですが、献身的に尽くすあまりに自分の主張が出来なくなってしまい、トラブルを抱えることも多いタイプです。長女の人に多く、結婚後も実家の両親や兄弟とも連携が強く、人のために生きていくことで自分自身が成り立つ存在となります。 ブラック企業を例にとると経営者の気持ちを察し、自己犠牲において勤務を継続します。「自分が辞めてしまうと皆に迷惑が掛かるから・・・」、といったタイプです。DV夫を支えてしまったり、ギャンブル依存やアルコール依存の夫の気持ちを理解し、必至に支えようとするタイプです。例え、自分が辛く不幸になろうとも良く無い人や良く無い環境でも耐えてしまいます。


 

アダルトチルドレンのタイプのまとめ


このように、アダルトチルドレンには幾つかのタイプがあり、人から見ると問題の多い不良タイプを除けば、一見とても良い人に見えるような場合が多いです。それは本人の本当の気持ちからの表れではなく、そうせざるを得なかった環境で生きてきたために大人になった現在においても、その考え方から抜け出せない状況に陥っているのです。
 

冗談を言って場を和ませたり、献身的に誰かに尽くすことが出来るというのは勿論長所ではありますが、一方では本人は自分の感情が分からなくなってしまったり、自分の意見を持つことが出来なかったりして、辛いと感じていることが多くあります。実はそれは骨折しているのに気付かず歩いている状態に似ており、そんな方は、「なんか変だな」との思いでぎこちなく耐えながら生きています。
 

中には人に対しても、この人は敵か味方かという立場でつい考えてしまい、友人関係も本当に気を許した人としか付き合わないために、交友関係が広がっていかないといった傾向もみられます。タイプによっては人が怖く、過剰に反応する傾向もみられ、またあるタイプですと常に人と対立したりトラブルを起こしたりしがちになります。

 

 

アダルトチルドレン 「原因」


アダルトチルドレンとして、自分にシックリ感も自己肯定感も持てず、生きづらさを感じながらの人生を送っているのには一体どんな原因があるのでしょうか。その背景には「機能不全家族」で育ち、親の資質に満たない両親に育てらたことに原因があります。アダルトチルドレンの方が育った環境の特徴としては、幼い頃から両親や家族内に不和があったり、仕事などを理由に無関心があったり、家族に愚痴や不満が蔓延していたり、或いは虐待を自分自身が受けていたり、家族内の虐待を見ていたり、数を挙げればきりがない程多くの負の環境が存在します。勿論その全てが家庭内で行われていた訳では決してなく、そのいづれかが家庭内にあれば、充分にアダルトチルドレンになる要素を含みます。健全な家庭には無い、理不尽な家庭に育ちアダルトチルドレンになった原因を下記に詳しく記しておきます。


 

味方になってくれる人が存在しなかった場合


健全な普通の家庭で育っている場合には、親という存在は、自分を最も庇護してくれる存在であり、自分の心配をしてくれる愛のある温かい存在である場合が多いのですが、アダルトチルドレンの方の生育環境では、親から暴言を浴びせられていたり、親同士が争っていたり、ネグレクト(無関心)であったり、愚痴や不満が多かったり、母親の気分の浮き沈みが激しかったりと、何かと幼い頃から傷ついやすい環境に置かれていたことが多いです。
 

誰かに認めてもらい、褒めてもらうという経験が少なく、大人になってからも自己肯定が難しく、誰かに承認や賞賛を求めるようになります。何かをしても、出来ることが当たり前だと思われており、出来なければ小馬鹿にされたり怒られたりするという風に育ってきていますので、怒られないように、そして褒められるように行動しようと考える人が多く、はたから見るとかなり献身的な人に見える場合もありますが、それは、自分でそうしたいから尽くしているのでは無く、誰かに「認めてもらいたい」「嫌われたくない」という感情から生まれてきている場合が多いです。
 

幼い頃から、親を喜ばせるため、叱られないために一生懸命に行ってきたことが、大人になってからもその気質を受け継いでいて、自分に無理が掛かっても頑張ってしまうという行動に出ることもあります。 自発的行動からでは無いので、相手のリアクションに一喜一憂し、思うような反応が得られなければ自分を責めてしまいます。


 

幸せな家庭環境が分からずに、自分も親と同じことをしてしまう


虐待の連鎖という言葉がありますが、アダルトチルドレンの場合には、自分が親からされて嫌だったことなどを覚えていてそのことが嫌だと思いつつも、自分も同じような行動に出てしまい自己嫌悪に陥るというパターンも数多く見受けられます。
 

機能不全で育った子どもは再び機能不全家族を形成します。そして自分自身のアダルトチルドレンを処理をしないまま親になれば、また子供にアダルトチルドレンを継承させてしまいます。誰かがこの連鎖を断ち切る必要があり、それはあなたであって欲しいものです。機能不全家族で育ったアダルトチルドレンには人間に対しての警戒感も強いのですが、実は世間の人たちの方が意外と良い人たちであることが多く、世の中には自分を攻撃してくる人ばかりではないということをしっかり理解できるように努める必要があります。
 

自分にとって害のある人無い人、得な人損な人、などで人を判断してしまい、人間関係が狭くなってしまう可能性などもあります。また一人で抱え込んで解決しようと頑張ってしまうために、本当に助けが必要であっても、声をあげないといった場合もあり、悪い方向に進んでしまうという場合もあります。誰かに助けを求めることは決して恥ずかしいことではないので、自分には難しいと感じることは支援を頼るのもいいのではないでしょうか。SOSを出すことで手を差し伸べてくれる場合もありますし、自分も楽になれます。自分を追い込みすぎないことがアダルトチルドレンの人にも必要です。
 

また、責任を持ち過ぎることの他に、逆に責任感が希薄になることもアダルトチルドレンの一つの特徴でもあります。身近な親を見てきて自分の中での諦めなどにより「どーせ自分なんか」と、ハードルが下がってしまう場合などもあるのかも知れません。また自分の価値観ではなく他者の価値観の中で生きてきたということもあり、いざ自分で行動する時にも自分がどうしたいのかよく分からないこともあります。また、本音を話して怒られてきた経験があることから、無意識の内に嘘や誤魔化しをしてしまうということもあり、常に心にモヤモヤを抱えたまま生きているという状態にもなります。


 

悪いことは自分のせいではない


幸せな環境にあっても生きづらさを感じるのは、親の子への接し方の中に、「~してはいけない」「~しなければならない」「こうあるべき」などと、親が子への潜在意識の無意識下による刷り込みが幼少期の頃から行われており、そのために現在においても無意識下に染み込んだ思い込みや価値観が出来てしまっていることが原因です。
 

アダルトチルドレン自体は決して自分自身に非がある訳ではありません。親の資質を持ち合わせていない両親に育てられた結果であり、原因はそんな親にあるのです。しかし、この責を負うのが自分自身である以上、自分の問題を解決せねばなりません。

 

 

アダルトチルドレン 「認める大切さ」


「自分はアダルトチルドレンではないかな」と思った場合には、その原因となる理由や根拠をしっかりと知り、親への正しい認識も理解し、そのために現在の自分が苦しみ生きている「アダルトチルドレン」であるとうい事実を認めることから始めましょう。アダルトチルドレンは病気でありません。ですので心療内科などで処方される薬物療法などで治療するというアプローチの類ではありません。アダルトチルドレンに精通した専門の心理カウンセラーなどを通して自分の心の状態を確かめて改善へのアプローチに一歩踏み込んで行きましょう。


 

自分が元気になるために有益ではない考え方を書き換える


自分の考え方をよく観察してみましょう。自分の人生にマイナスになるような思考が浮かんでくることはないでしょうか。その場合には、自分の感情をポジティブなものに書き換えて行かなければなりません。人生は自分の力でコントロールすることが本来であれば可能です。自分の人生を良いものにし、楽しくしていくために、積極的に改善への取り組みを始めましょう。
 

本来の自分はどのように生きられるのかという理想の自分を明確にして、辛さや息苦しさから解放しましょう。新しい考え方を身に付けることで、今までの生きづらさが楽になります。自分自身の考え方を変えることで、必ず新しい人生を見つけ出すことができます。自分の考え方は、幼い時に親(友人や先生)から知らず知らずの内にマインドコントロールされたものであることを知りましょう。そして、新しい考え方を学び、有益ではないネガティブな自動思考を積極的に書き換えて、自分の考え方を変えていきましょう。


 

~しなければならない。~であるべきだという思考を止める


今までは親などからこうであるべきだ。こうしなければならないといったようにコントロールされてきたことも、大人になった今は自由に考えるようにしましょう。生きて行くのにこうあるべきだというものはなく、自分の自由な考えで行動することは悪いことではありません。また、自分が悪いからこうなったのだと自分を責めることは止めましょう。
 

また、何か失敗をしても、大丈夫と思うようにしましょう。失敗も経験の一つです。何か失敗をしてもそこから学んだことがそこそこありませんか?失敗したと落ち込むだけでなく、その中から学べるものがあった場合には良しと考えるようにしましょう。
 

また、すべての人に認めてもらおうと思わないようにしましょう。すべての人に認められようと思うと、自分に無理がかかります。認めてくれる人もいれば、そうでない価値観の人もいるのだくらいの気持ちで、接するといいのではないでしょうか。認めてくれる人もいますので、すべての人に認められようと無理をしないようにしましょう。完璧主義になり過ぎると、失敗を恐れ結局何も出来なくなってしまうという弊害も生じますので、取り敢えずやってみるという気持ちでいるのもいいのではないでしょうか。継続できるものもあれば出来ないものもあります。その中で自分で継続して出来ることをコツコツとやっていきましょう。
 

また、これらのことが出来なくても、自分を責めないようにしましょう。長年培ってきたことを一朝一夕に変えるのは難しいことです。徐々に変わっていければいいのだという観点で過ごしていきましょう。 そして一番大切なことは「親から仕込まれた負のコントロールを壊すこと」をし、良い家庭で育った子の気質を求め再構築することが重要です。


 

カウンセリングを受けてみよう


自分の感情が良く分からない、何のために生きて行くのか解らないという場合には、自分がどう思うのかをカウンセラーに伝えてみるといいでしょう。とは言っても、実際には自分が分からないので話すことも説明も難しいのが実情です。こちらからも自分が次第に理解出来るように話をして行きますので問題はありません。何をどのように話すかがもしあれば、順序立てていなくても、思いついたことを話していく内に、自分でも思っていなかった気づきが起こってきます。
 

何を話せばよいかわからないといった場合には、簡単な日常会話からいくつか質問をしたりして話を進めていくので、あまり肩ひじを張らなくても大丈夫です。辛かったことや苦しかったこと、悲しかったことや怒りや不安などの葛藤も話してみることも必要です。自分の心の内を話すことで、自分の中の自動思考を見つめ直し、有益な情報を得られるようにトレーニングをしていきましょう。カウンセリングを通して自分の思考パターンを良く理解し、より良い方向に変えていけるように進めて行きます。
 

「考え方を変えることはとても楽しいことでもあるのです」

 

 

アダルトチルドレン 「克服への対策」


アダルトチルドレンを克服するのには、どのようなことをどのように考えてどのように行動を取り、自分の子ども達、将来の子ども達の為にも「負の継承を断ち切る」覚悟を持つ精神や決断が必要となります。その克服の鍵は「潜在意識に刷り込まれた考え方からの脱却」にあります。考え方が変われば見方も行動も全てに変化が起こります。機能不全家族で育ってきた環境や生きづらさを感じながら今後も生きる必要はありません。
 

克服への対策はあるので心配することはありませんが、ひとりでそれを実行することはなかなか容易なことではありません。皆さんも色々ネット検索や心の悩みの本などもご覧になり、その時はフムフムと分かったような気になり、新しい考えが定着することはなく結局いつもの自分に戻ってはいませんか? やはりアダルトチルドレンの知識をしっかりと持ったカウンセラーとの取り組みにより、いち早い改善を求めることが一番の方法です。しかし下記には自分で出来ることをや考えを記して置きます。


 

アダルトチルドレンを正しく認識する


まず、アダルトチルドレンは病気や疾病ではありません。人格に軽い偏りや未熟さが生じている状態を指します。アダルトチルドレンの統一した治療方法というのは確立しておらず存在もしていません。アダルトチルドレンを克服するためには、自分の育った環境や自分の感情の変化を客観的に見つめ「自分はアダルトチルドレンの可能性がある」と正しく認識することが大切です。そして、親に対し客観的かつ論理性を持って一度過去を振り返り、その家庭を検証してみることが大切です。
 

アダルトチルドレンの場合には、自尊心の低さがあり、自分を受け入れることが難しいという実態があります。そこで、アダルトチルドレンを克服するためには、心の中にある感情を回復するというプロセスを経ます。アダルトチルドレンで悩む人の多くは、感情を表に出すことが難しかったり、感情を表に出すことが出来なかったりする場合が多いです。そこで、少しでも感情が揺さぶられるような映画やドラマ、芸術に触れて、感情が動き湧き上がるようなことを認識するところから始めてみるといいでしょう。感情の動きが分かるようになれば、自分を客観視できる別の自分も現れてくるようになるために、自分を受け入れる体制が次第に整うようになります。


 

自分自身に既に備わっている思考の歪みに気づく


子どもの頃から機能不全家族の中で行われてきた両親や親子や兄弟とのやり取りにおいて、自分の思考は今となっては当たり前のことになっている場合が多くあります。この中から「自分の思考には悪い癖や歪みがありそうだ」と認識し、一つ一つの癖や歪みを認識する作業が必要となります。
 

この作業を一人で行う場合に、思いの外時間が掛かる作業であり、上手くいくことばかりではありません。思考の悪い癖や歪みを少しずつ良い方向に向かわせるには、自分一人でやり遂げることは困難を極めます。そんな場合には、アダルトチルドレンに精通した専門のカウンセラーなどに相談し、こびり付いた自分の生きづらさを増幅させる負の思考を良い方向に導いていけるようにしていく工程が必要になります。
 

アダルトチルドレンを放置したままの家庭で育つと、自分の子どもや孫にもアダルトチルドレンを引き継がせていくことになります。「自分はアダルトチルドレンかも知れない」と思ったときがアダルトチルドレン克服に向けたスタートになりますので、専門家との共同作業により、アダルトチルドレンの克服に向けて、一歩ずつ歩んで行きましょう。


 

自分の気持ちを良く知って、良い方向に導いていこう


恋愛依存傾向の方は、機能不全家族で育ちアダルトチルドレンである場合が殆んどです。「幸せになりたい」「恋人とより良い関係を築きたい」という思いは人一倍強いのに、いつもその関係が壊れてしまうなどということもアダルトチルドレンの持つ性質です。何度も恋人に愛情を確認する行為をしてしまい、相手に愛想をつかされてしまうことや、幼少期の満たされなかった思いを相手によって満たそうと試みますが、それを埋めることが出来ずに苦しんでしまい、何度も同じようなことを相手に繰り返してしまいます。
 

一度自分の気持ちにしっかりと向き合って、相手の気持ちも考えられるように、幸せになりそれを維持して行くために自分の思考回路もきちんとコントロールしていけるような変化が必要です。こんなこと言うと嫌われるかもしれないと考えるのではなく、自分の意見をしっかり持つことも重要になります。自分の意見が言えない場合には、否定されることを恐れずに、発言することも必要になります。
 

カウンセラーを訪ねることで自分の奥底にある自分の感情に気づくことが出来れば気持ちが楽になる可能性も充分にあります。誰かに無理に合わせることなく、自分の考えや感情を表現できる時が来ます。どうしても悪い方向に考えてしまうという場合には、カウンセラーと共に思考パターンの改善を行っていきましょう。自分が客観的にみられることで、自分の中の辛さやイライラなどにも向き合っていけるでしょう。

 

 

アダルトチルドレン 「関わり方」


自分自身がアダルトチルドレンであった場合、また家族や恋人や配偶者など、大切な人がアダルトチルドレンだった場合、自分自身や、相手に対してどのように関わって行けば良いのでしょうか。幾つかのポイントを挙げて置きます。


対アダルトチルドレンには、信頼関係を得る必要がある


アダルトチルドレンと思われる人と接する場合には、信頼関係を作ることがとても大切です。アダルトチルドレンの方には、その家族で培われた人に対する警戒心から、社会に恐怖心や不安感を持っています。その恐怖心や不安感を取り除くためには、自分が敵ではないということを示す必要があります。相手の優柔不断な態度を批判したりすると、相手は自分のことを敵だとみなして、心を閉ざしてしまいコミュニケーションを取ってくれず完全に遮断する場合がありますので、それを避けるために自分から心を開示し接する必要があります。「私はあなたの味方です」ということを言葉や態度で積極的に示すようにしましょう。


相手を肯定すること


アダルトチルドレンの人は、かなり極端な思考をしている場合が多いです。普通の感覚では理解できないようなことを考えている場合もあります。しかし、それを批判するのは止めましょう。自分を肯定してくれる人を求めているので、否定するのはいけません。相手の良いところを見つけて褒めてあげるといいでしょう。相手を肯定しながらコミュニケーションを取ることで、少しずつ心を開いてくれるようになります。欠点は言い方を変えれば長所にもなりますので、頑固な場合には意志が強いと言い換えることができますし、優柔不断な場合には思慮深いと見方を変えることが出来ますので、相手を批判しないで、良いところを出来るだけ見るようにし、誉め言葉を精一杯に伝えてあげるようにしましょう。


ありのままを受けいれる


アダルトチルドレンは感情のコントロールが出来ない人もいます。情緒不安定になってしまい、いきなり怒り出したり、泣き出したりする場合もあります。そういった場合には、戸惑わないようにしましょう。何か起きた場合でも、相手をそのまま受け入れることが重要です。相手の長所も短所もすべてを許容できるように対応する方も準備をしておきましょう。予想外の展開も考慮しあらかじめ心の準備をしておきましょう。


対アダルトチルドレンに依存されないようにする


アダルトチルドレンの人は自分に自信がないので、他者に依存しようとする傾向が強くあります。したがって、信頼関係を構築した後は、過剰に依存される可能性もあります。そうすると自分にとってはかなりの負担になってしまいますので、充分に気を付けましょう。ミイラ取りがミイラになってもいけません。面倒見が良い場合には、何でもサポートしてしまう場合もあるのですが、自分の頭で考えさせることが必要になります。アダルトチルドレンは自発的に変わりたいと思うことにより克服されていきますので、受動的な態度ではなく、自発的な態度で取り組むように促していきましょう。


アダルトチルドレンだと感じたら・・・


「自分がアダルトチルドレンかもしれない」と感じたら、それを克服しようと思ったときが改善への開始時です。カウンセリングに行くのに躊躇する場合は、自分を認めてあげようとするところから始めましょう。自分なんて・・・と卑下しないで、考え方をポジティブに変えていけるように努力しましょう。一人で向き合うのが辛いという場合には、アダルトチルドレンを熟知した専門のカウンセラーに相談して、自分の今の気持ちなどを聴いてもらうといいでしょう。今の自分の気持ちが分からないという場合には、気持ちを吐き出して整理するのも有効です。自分の気持ちを素直に表現できることで、少しずつ辛さが緩和されていくかもしれません。いろいろなことを決めるのは最終的には「自分」です。相手の顔色を窺って決める必要はありません。相手を気遣うあまりに自分が苦しくなるのは辛いものです。良い所も悪い所もすべて自分なのだと受け入れることが必要になってきます。頭に浮かんでくる自分を否定する言葉は、親なり他者から植え付けられたものです。自分の悪い部分も受け入れて、完璧にならなくても良いということを学んでいきましょう。

 

 

アダルトチルドレンの「相談のケース」


30代の女性、自律神経失調症のような症状に悩まされていた


母親は幼かった彼女にいろいろなことを相談していました。夫への不満や、人間関係の裏表や、お金の心配事など外に相談できない為、子どもである彼女をいつも頼りにして話していたそうです。その頃の彼女は、私が母を支えなければとの思いで聞いていました。母親の言ことに同情し、可哀想に思ったり、母親の心労を悲しく見つめ、そして自分も傷つきつつも、それでも一生懸命に母親を励ますために相談事や悩みや愚痴を聴くことに努めてきました。
 

子どもの頃より実際に母娘仲も良く、特に問題はないと思ってきましたが、一方では、大人になった今、母親から愛されているという感覚があまり持てず、体調も抑うつ状態や自律神経失調症のような症状に苛まれていました。それは自分の気持ちが弱いからだという風に思ってきましたが、アダルトチルドレンのことを知り、自分の状況にぴったりと当てはまるということで、アダルトチルドレンを克服しようと決めました。
 

旦那さんや友人に褒められても自分に自信が持てず、自分の感情が分からないという感覚に陥っていたので、友人に相談したところ、聖心こころセラピーを勧められました。過去の整理整頓をした上で、考え方の変更を進めて行く内に、ネガティブな感情も含めて自分であることを認め、弱い自分も自分であることを認めることや相手を思いやることで、自己改善が図られ今は心軽やかな幸福な人生に転換することが出来るようになりました。親とはまるで親友のような関係でしたが、今では干渉し合うことを控え適度な距離感で付き合うようになりました。


 

いつも子どもに当たってしまう30代の主婦。子どもも同じような態度をとるように・・・


夫との会話もあまりなく、ストレスのせいか八つ当たりのような感じで子どもに当たってしまうという30代の主婦の方が相談に来られました。彼女の態度をマネするかにように、娘も友人や兄弟に同じような態度を取り始めたことで、このままではいけない、どうにかしたいと思うようになりお母さんである彼女の私どもを訪ねてくれました。彼女に対し子どもに辛く当たってしまった後にどんな気分かと母である彼女に尋ねた所、とても嫌な気分にになり自己嫌悪に苛まれるとのことでした。その場合には改善は容易であり、本来の自分を取り戻す作業にかかりました。
 

やはり彼女の生育過程に親が彼女に、または親が他の兄弟に激しく八つ当たりする場面を経験していました、そのため、勝手に感情のスイッチが入り理性で抑えることが出来なくなっていました。家族仲をよくするためにも子に本来ある母性を発揮するための考えの変更に入り、自分の親の理不尽さなどをしっかりと理解して、自分が子に対して改善結果が確認できるようになりました。
 

まずは自分の状況を把握することから始めることが大切です。どうしてイライラしてしまうのか、感情的になってしまうのかをきちんと分析して、穏やかな家庭となるように、そのためにアダルトチルドレン専門のカウンセリングが有効となります。そして母親である彼女が落ち着きを取り戻して行くことにより、娘に対しても無償の愛を供給できるようになり、娘も乱暴なことは収まったようです。


 

家庭不和が原因で、子どものころから人の顔色を窺い続けている男性


物心ついたときには、家族仲が悪く、両親は喧嘩ばかりしていたという男性は、両親に喜んでもらいたいために、一生懸命勉強したり、冗談を言って家族を和ませようとしたりと、小さいころから孤軍奮闘していました。少しでも両親には笑顔でいてもらいたいと自分の感情を押し殺してでも家族みんなに合わせるようなところがありました。
 

その後、大人になった現在でも、その傾向が自分の持つ家庭の中でも職場でも色んな場面で良い人を演じ楽しませることが顕著であることに気付き、常に慢性疲労と心にポッカリと空いた穴があり、生きづらさを感じながら生きてきました。どうしても周りに気遣いをしていなければ自分は無価値であり人に認めてもらえない存在にしか思えず、自然体の自分が人に受け入れられる気がしなかったのです。
 

そんな彼でしたが、自分の過去と向き合うことで、自分なんか・・・。というネガティブな感情を持たないように思考のコントロールのトレーニングを行いました。時間は多少かかりましたが、彼の思考はポジティブな考えで満たされるようになり、自分の行動にも自信が持てるようになり、ニュートラルな自分で居ても人と接することが出来るようになり、人への内心にあった怖さもなくなってきたということです。


 

母親を好きになれない娘さん。アダルトチルドレンに悩んでいる


大事に思わなくてはいけない母親を好きになれないと悩んでいる女性の相談です。母は彼女のことを攻撃することもあり、大人になってから、彼女は母と距離を置いて付き合ってきました。それでも、やはり親なので好きにならなくてはいけないのかと悩んでいます。その理由は母親を悪く思ったりすれば罪悪感に苛まれる為でした。
 

その中でカウンセリングでは、きちんと理由を説明した上で、親に批判的な態度を取ることは罪悪感にはあたらないという事を論理立てて説明をし理解して頂き、情で行動せず無理をしないこと、合わないと感じるのであれば物理的に距離を取ること、親に依存しないことなどが必要でした。
 

親に植え付けられた価値観というものに縛られて辛い思いをしてきたことを認知行動療法により、アダルトチルドレンを克服するために違った価値観の人と積極的に交流を持ち、自分が楽しいと思うことに取り組んでみるなどの積極的な試みを通して、迷ったり悩んだり感情的になることが無くなりました。

 

 

アダルトチルドレン 「Q&A」



アダルトチルドレンは改善出来るものなのですか?

 

アダルトチルドレンに気づいたときには自分で克服しようとする主体性が必要です。誰かが何とかしてくれるといったものではなく、この生きづらさから脱却するという自分の意志をしっかり持ち、物事を決める必要があります。自分を苦しめてきた考え方でも、急に方向を変え思考を翻したり、今までとは違った考えを身に付けることは人によっては凄く不安で怖い行為と感じることもありますが、それを実行する他には手立てはありません。最初はおっかなびっくりで少しずつですが、自分にそぐわない考えを降ろし、自分に合った本来の考え方に戻せる訳ですから途中からは拍車がかかり、ドンドン自己肯定感が育ち、人の輪にも自然体で入れるようになって行きます。

 
 


アダルトチルドレンであると感じたら?

 

自分がアダルトチルドレンであると感じたら、まずはその自分も自分なのだと認めてあげましょう。今まで自分の本心を出すことで責められることや否定されてきて辛かったかもしれません。しかし、そういった価値観は親や友人の価値観であって自分の価値観とは違うということを考えてみましょう。他人の価値観ではなく自分の価値観で判断できるように、自分の人生は自分で決めるという意識をもって、毎日を過ごしてみましょう。人に何かをしてあげる場合にも見返りを期待せずに、ひたすら取り組んでみるというのもいいでしょう。 少し勇気を出してアダルトチルドレンを熟知した専門家を訪ねてみるのも一つの手段です。そしてこのアダルトチルドレンの項目ページに頑張って目を通して頂き、アダルトチルドレンの実態の把握に努めて下さい。

 
 


アダルトチルドレンである彼氏がいます。どのように対応したらいい?

 

アダルトチルドレンとはいっても病気ではないので、彼の一番の理解者になれるように、自分の無理のない範囲でお付き合いしましょう。アダルトチルドレンの人は自分に自信がなく、相手を試すようなところがあることや、一緒にいると疲れてしまうこともあるかもしれませんが、よく理解して味方であるということを言葉や態度で伝えることで、信頼関係を構築していくことができます。

 

彼の言うことはあまり批判したりせずに、出来る範囲で大らかな心で対応して頂けるといいでしょう。彼氏が悩んでいたり、辛そうにしている場合には話を聞いてあげたり、一緒にカウンセリングに出かけるのもいいかもしれません。彼とのより良い関係が築けるように彼を傷つけるような発言は避けるようにしましょう。
 

しかし、相手が依存して来る場合には毅然とした態度できっぱりと断る勇気も持ってください。それにより彼は傷付くかもしれませんが、共依存になって仕舞えば二人で沈んで行くことになります。ですので、きちんと距離感も保ちつつ、彼の理解者になってあげましょう。 依存を求めることを理解出来ない彼であれば、別れることも考えなければいけません。それが出来なければ、支える方も共依存という不幸に至る精神構造に陥ることになります。共依存について詳しく書いてあるページも用意をしておりますので、トップページに戻り探してみて下さい。
 
 


自分の気持ちが分からない。どうすればいい?

 

自分の気持ちを整理するためにもカウンセリングに来られてみてはいかがでしょうか。自分の気持ちをぐちゃぐちゃな混乱のままでも少し吐き出すことにより、楽になることもありますし、専門家からこう考えてみたら?とアドバイスを受けることもいいかも知れません。厳しいことを言われる可能性もありますが、中にはそうだなと納得できるアドバイスが得られることもあります。一か十かという結論は出ませんが、自分に合わない考え方を降ろしていき、それに代わり自分にマッチングすることで良い考え方に出会えば心が楽になり躍動感も出てきます。

 

自分の気持ちを見つめ直してみるのもいいでしょう。何か決めるときに、つい人の意見に従ってしまうことや嫌なことでも大丈夫と嘘をついてしまうことなどでも心は辛くなってしまいます。自分の辛いという気持ちを外に出すことでも、少し楽になりましょう。自分の過去の家庭環境による苦しみから自分を救い出すと共に解放した先に自己肯定感が生まれ自分であることが好きになりますので、人との関係も活発になりその時には、しっかりと自分を主張しその個性により人を惹きつけることもできるでしょう。
 
 


人と親密になることが怖くて壁を作ってしまいます

 

今、あなたは全体主義に陥っているように思えます。ここで言う全体主義とは、彼と喧嘩別れした場合など、もう男なんて、とか、或いは友人に裏切られた、もう人間なんて、とういう発想に基づいての思考パターンです。人は十人十色と言うように当然様々です、良い人も居れば、反面悪い人も居ます。家庭環境の中で警戒すべき親が居たりすれば親でもそうであるのであれば、他人にはそれ以上に警戒しなければと無意識にしっかりと刻み込まれているのが原因です。

 

親密になるためには信頼できる相手であるのかを確かめることも必要になりますので、それはそれで立派な防衛本能ですが、行き過ぎれば幸福な人生は望めません。勇気を出して話しかけてみたり、違う価値観に触れたりして、自分に心地よい環境というのを探していくといいでしょう。誰かに愛されたいと思うのであればまず自分から愛してみるというのもいいでしょう。また自分に悪意を向けてくる人とは例え家族であっても付き合わないということは自分を守るうえでもとても大切なことです。少し、踏み出して、まずは話をしてみるといいでしょう。是非カウンセリングなどをそのきっかけにしてみて下さい。