回避性パーソナリティ障害・回避性人格障害 名古屋

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回避性パーソナリティ障害・回避性人格障害

 

回避性パーソナリティ障害 「特徴」


回避性人格障害は「恥の文化」を持つ日本人には特に多いといわれるパーソナリティ障害の一つです。極めて繊細な心を持ち、些細なことにも強く不安を感じ、嘲笑されること、恥をかくこと、批判非難されること、拒絶されること等、自分自身が傷つく事を恐れるが余り、人との接触を過剰に回避しようとする精神障害です。


回避性人格障害・回避性パーソナリティ障害の特徴をまとめてみました。

自分に自信が持てない

他人からの否定・非難・批判・拒絶を極度に恐れその状況を回避する

人の助言に対して素直になれない

自分を好きになれず自己嫌悪が強い

自分の欠点をクローズアップし捉えて離さない

表舞台や華やかな場所には自分は無縁だと思っている

他人を信じることが難しく自分の胸の内を明かさない

人からの評価を気にし過ぎる自意識過剰な面がある

思い込みが強く些細なことで傷つき被害者意識が強い

自己愛が薄く自虐性が強いため常に自分を責め続ける

進学や就活など重大な人生の岐路を乗り切る勇気が無く避けてしまう

マイナスイメージを常に持ち失敗が怖くて何もできない

友人は全くいないか極少数で親友はいない

自分から友人を誘うことは滅多にない

相手から自分への好意が感じられなければ人間関係に踏み込めない

主にゲームやSNSなどのバーチャル世界での交流が中心

感受性が強過ぎあれこれ考え過ぎて疲れ果てる

人と会うと極度に疲れ振り返って数日アレコレ考えてしまう

せっかくの休日も家でゴロゴロし意味の無い過ごし方をする

学生であれば不登校気味もしくは休学している

秘密主義で友人にも本音を言えず遠慮がちである

リスク回避のため孤独を選ぶが心の奥では親密な人間関係を望んでいる

念願叶い親密な関係を得ても その喪失を恐れ自らその手を離してしまう



回避性人格障害・回避性パーソナリティ障害の記述をしているととても悲しい気分になります。特に最後の一文は私自身が書いているのですが、淋しくて辛い一行です。
他者との関わりの中で傷つき・もがき・恐れ・努力し疲れて行く様がひしひしと伝わって来ます。


回避性人格障害・回避性パーソナリティ障害には男女の明確な差はなく、職場や学校などの集団の中に必ず数名存在しています。他人との関わりを避けていつも独り、暗い表情で生気に乏しく話しかけてもオドオドした態度をとり、他人と目を合わせる事さえ避けてしまいます。


心の中では自信が無く私はダメな人間、無価値な人間、他人からまともに相手にされない存在だと思い込み、否定されたり拒絶されたり非難される事を極端に恐れ常に緊張していらっしゃいます。


人との関わりの中では安心できる自分の居場所を見い出せずに孤独を選ぶことで苦しい状態を回避します。一旦はホッとしますが今度は孤独な状況にいる自分にダメ出しをして益々自らを追い込みます。


中には大人しく控えめながら微笑みを絶やさないことで相手に好印象を与えて表面上は問題ないように見受けられる方もいらっしゃいます。しかしその内側では他人からの攻撃を避け被害を受けないように自分の意見を押し込み人に合わせることで懸命に自己防衛している「隠れ回避性パーソナリティ障害」ともいえる方がいらっしゃいます。


その「隠れ回避性パーソナリティ障害」の方もなんとか自分の居場所を確保していますが、絶えず緊張している為長年のストレスが積み重なり、精神に負荷が蓄積されてとても心配な状況です。
人に相談して頼ることもできない為、辛い環境の中、独り苦しんでいらっしいます。


周りの人からは、一人でいる事を好み、他人に無関心で敢えて人との関わりを避けているように見られますが、実際のところは真逆で他人や社会と関わる事を本当は望んでいらっしゃいます。


友人を持ち社交的で自由に振る舞い活躍している、そんな自身の理想像を描きますが現実の姿と余りにかけ離れているため、繰り返し失望され、自分自身にダメ出しをし自ら無用のものの烙印を押してしまいます。


その理想像に程遠い自分は、他人から受け入れられないだろう。何をやっても人より劣る自分は失敗して嘲笑されて恥をかくに違いない。今、この瞬間にも他人から批判・非難・拒絶されていないか、などと常に周囲を警戒し不安感が募り心が休まる暇もありません。


殆どの方はそんな自分を直そうと何度も克服に向けて数々の努力をなさったと思います。啓蒙的な本を読んだり、ポジティブになろうと真面目に取り組まれたことでしょう。その都度深く根付いた自己否定が拭いきれずに失敗と落胆の連続だったことでしょう。


しかし回避性人格障害・回避性パーソナリティ障害は克服出来るものです。


ご自身の幸福や周辺の人達のためにも、もう一度勇気を出して克服に向けチャレンジしてみませんか。