人格障害・パーソナリティ障害 名古屋

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人格障害・パーソナリティ障害

           
人格障害について特   徴弊   害
タ イ プ原   因対   策

 

人格障害・パーソナリティ障害について


人格障害は、多くの人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しいと思っていることや周りが困っている場合に診断される精神疾患です。認知(物事の捉え方や考え方)や感情、衝動のコントロール、対人関係などの広い反応のパーソナリティ機能の偏りにより障害(問題)が生じます。人格障害は、他の精神疾患を引き起こす性質があります。人格障害と合併した他の精神疾患が前面に出る事が多いです。
 

境界性人格障害


人は成長の過程で、前向き・陽気・几帳面・怒りっぽい・おおらか・飽きっぽい・神経質など様々な特徴が表れていきますが、その中にはその一部分が極端に偏ったようになり、社会生活を送るうえで自分も他人も苦しませてしまうようになる人がいます。その中でも、気分の波が激しく、感情が極めて不安定で、良い・悪いなどを極端に判断したり、強いイライラ感を抑えきれなくなったりする場合には、「境界性人格障害」に分類されます。 「境界性」という言葉は、「神経症」と「統合失調症」という二つの心の病気の境界にある症状を刺すことに由来しています。
 

依存性人格障害


面倒を見てもらいたいという過剰な欲求を持っています。支えを得たいがために、従属的でしがみつく行動に出ます。親や配偶者などの面倒を見てくれる人と離れることを不安に思い、自分一人では十分に生活できないと思っています。些細な事でも、他人の助言がないと決定できません。今日はどんな服を着ていったらよいのか、傘は持って行った方がいいのかなどの判断も自分でできずに人にゆだねます。生活のほとんどのことを他の誰かに決めてもらい責任を取ってもらおうとします。こうした欲求が、年齢や状況などに相応しい要求を超える場合に依存性人格障害と診断されます。
 

強迫性人格障害


几帳面な性格だったりすることはあると思うのですが、几帳面すぎて、肝心な目標を達成できなかったり細部にこだわって結局出来上がらなくなったりして、周りに迷惑をかける場合なども出てきます。また、何事もきちんとしたいという思いもあるのですが、それによって肝心な部分が滞ってしまうために、社会生活や結婚生活においても他人に迷惑をかけて関係が悪くなることもあります。いい意味でこの程度でいいか。というのがあればいいのですが、それがなく徹底的にこだわって、相手を苦しめます。相手も一緒にいるのが辛くなり、離れていくことから人格障害として認知されています。
 

反社会性人格障害


反社会性人格障害は、社会の規範を破り、他人を欺いたり、権利を侵害したりすることに罪悪感を持たない障害です。診断する際には、18歳以上で、15歳以前にいくつかの素行症の症状が出現していることなどが要件になります。素行症というのは、社会から要求される規範や規則を守らない行動の反復、持続です。人や動物への攻撃、所有物の破壊、虚偽や窃盗、重大な規則違反などがあります。この人格障害を持つ人は、窃盗や非合法な職業、飲酒運転。速度超過などの逮捕されるかもしれない行為を繰り返すことがあります。攻撃的な面を持ち、殴り合いの喧嘩をすることや、家族に身体的暴力をする場合もあります。子供がいる場合は、虐待やネグレクト、育児放棄につながる可能性もあります。自分の利益や快楽(金銭・性交渉・権力を得る事)のために人を欺いたり、操作したりするなどの行動をとり、将来の計画が立てられず、衝動的な行動に出る傾向があります。自分の行為によって、他人が傷ついても、被害者を非難する言動を取りがちです。自分の行為を償ったり、行動を改めたりする発想を持ちません。自信過剰な傾向もみられます。
 

不安性(回避型)人格障害


批判されたり、嘲笑されたり、恥をかいたりすることを恐れるあまりに人との接触を過度に避けようとすることです。責任のある役職を与えられそうになっても、同僚から批評されるのが怖いあまりに、昇進を断る人もいます。また面接でのスーツに着こなしなどにも変だと言われないかと心配になり、就職の面接を断ってしまう人もいます。基本的に内気で静かで、常に目立たないようにしています。他人より劣っているとの認識が強く、批判に対して、赤面したり、泣き出したりすることを非常に心配しています。
 

 

 

パーソナリティ障害 「特徴」


人格障害に認定されることについては、その性質などに偏りがあり、自分が苦しんでいたり、周りに迷惑をかけていたりする場合などが多いです。イライラすることは誰にでもあるかもしれませんが、その中でも、正常な範囲を超えてイライラし、ものに当たったり、人に当たったり、自暴自棄な行動に出てしまう場合などには、人格障害として取り扱われる場合もあります。
 

人格障害は他の精神障害との合併で見える


人格障害においては、境界性人格障害や反社会性人格障害と薬物依存が深く結びついており、回避性人格障害と依存性人格障害とうつ病、回避性人格障害と社会不安障害などの結びつきがあるケースが多いです。医療機関を受診するケースが多くなっているのは、若い女性に多く見られる境界性人格障害です。境界性人格障害の場合には、しばしば自殺未遂や自傷行為を行うことがありうるので、救急医療機関につながる場合も多くなっています。人格障害の原因ははっきりとは解明されていません。生物学的な特性や発達期の苦難の体験などが関連していることが分かっています。衝動的な行動パターンは、中枢神経を制御する神経伝達物質であるセロトニンが作用している神経系の機能低下によるものであると考えられています。また、幼少期に養育者が身近にいられなかったことや養育期につらい体験をしたことなども発症と関連していると言われています。
 

自分のパターンを変えられない人格障害


ストレスや他者に対する見方やかかわり方にはそれぞれ特徴的なパターンがあります。困ったことが起きたときに、自分で解決しようという場合もあれば、誰かの力を借りようと思う場合もあります。問題について、過小評価する人もいれば、大げさに考えてしまう場合もあります。この場合において、自分の特徴パターンが上手くいかない場合には、通常は自分の対応を変えてみるなどして、問題の改善を図るのですが、人格障害の場合には、自分がとる反応のパターンがそのパターンにより不具合が起こっている場合でも、そのパターンを変えようとはしません。状況に応じて適切に変化させることができないために、不適応と言われます。人口の中では約13%の人が人格障害に値すると言われていますが、男女差などはない場合が多いです。遺伝子と環境によって形成されるとされています。生きていく上での障害の大きさは中程度と言われていますが、一部の人は、社会生活において大きな問題を抱え続けていることもあります。
 

生きていく上で生きづらさを感じるものでもある人格障害


人格障害はその人それぞれが持つ特徴の中でも、ある気質が特出しており、それが社会生活などに適応できない場合に不具合が生じます。人に対する評価なども、普通であればいいところもあれば悪いところもあるといったように柔軟な考え方ができるものなのですが、境界性人格障害などの場合には、相手への評価は白か黒かという両極端なものになります。助けてもらえれば、依存しますし、はねつけられれば、敵とみなして攻撃してくることもあります。こういった正常な認知ができない場合に、人格障害という診断名がつくこともあります。また、自分自身で気が付いていない場合が多いのも人格障害の特徴です。本人が苦しんでいる場合もありますが、家族や会社の同僚など周りの人が対応に苦労して、医療機関に連れてこられるというケースも多いです。人と信頼関係を構築することも苦手であり、極端な判断を下しやすいです。良好な関係をアピールしたかと思えば、相手を攻撃したりするような一面を見せることもあります。また他者の気持ちに対しても鈍感であったり、共感力に欠けていたりする場合もあります。家族などの他者は患者自身のことを困った人であるとか、いらつかせる存在だと感じていることも多いです。自分に自信のイメージがはっきりせずに安定していないのも、人格障害の一つの特徴です。
 

 

 

人格障害・パーソナリティ障害 「弊害」


人格障害・パーソナリティ障害になると本人もうまくいかないジレンマを抱えることになりますが、周りにいる人にも大きな影響があったりして、みんなが巻き込まれていくことになります。
 

人格障害はその極端な認知や気質により社会生活が円滑に営めない


人格障害・パーソナリティ障害になると本人が生きづらさを感じている場合もありますし、また、家族であることや周りの人に迷惑が掛かってトラブルが発生するケースなどもあります。人格障害とはいえ、一人の人間ですので、その気質や認知が極端でなければ、大丈夫なのですが、何かトラブルが合っても自分が悪いとは思えないことや、相手のことを考えて行動できないときなどに、人格障害を疑われるケースなどもあります。前向きであることや、疑り深い性格であること、真面目で几帳面な性格であることなど、生活においてプラスに働くことももちろんあるのですが、そこで、他人とのトラブルが顕在化したり、自分を傷めつけるような行為に及んだりすると、生活に支障が出ます。そういった社会生活とのずれを健康な人であれば是正することができるのですが、人格障害の人の場合にはそういった変化をすることが不可能な場合も多いです。
 

人格障害に関わるのには、幼少期に適切な関係を作ってこられたか


人格を形成していく幼少期や思春期に、親や周りからの対応で、適切な対応を受けてきたかどうかというのも大きくかかわっています。特に、大切にしてもらったり、褒められたりした経験が少ないという場合には、承認欲求が強くなり、認められることで自分を保つといったような場合も見受けられます。また、相手を見下して、ばかにするといったような対応も、幼少期に見てきたものをマネしている可能性もあります。もちろん、親との関係性だけではないので一概には言えませんが、人格障害はその人自身も生きづらさを感じて苦しいものでもあり、また家族や他者にもトラブルが飛び火するものでもあるので、適切な治療などにより、落ち着けていくことなどが必要になってくるものでもあります。環境が起因している場合には、カウンセリングなどにより、正常な関係とはどういうものなのかということも学んでくると改善がみられることもあります。
 

人格障害になるのは、親が過保護、過干渉の場合も


アメリカなどでは親がネグレクトしていたり育児放棄をしていたりする場合などに人格障害が出ることも多いのですが、日本では親が過保護だったり過干渉だったりする場合にも人格障害が出るケースがあります。親は子供がかわいそうで世話好きの延長として、していることでも、それが子供にとってはマイナスに働いていることもあります。なんでも子供のことをやってあげてきた場合には、子供は自分一人で生活していく生活力が身につかずに大きくなってしまう場合もありますし、なんでも親に頼ればいいのだと依存的な考え方を持ってしまう場合もあります。一見すると親子仲が良さそうな場合でも、その関係性が上手く機能していない場合などもあり、生活していく上での弊害になっているケースもあります。子供はある一定の年齢になったら自立するものと考えて、対応していくことも必要になってきます。
 

人格障害と認定されるのは本人の性格によるところも


何事もバランスが大切になってくるので、一方に偏った見方や考え方をするようになると社会生活で弊害が出る場合もあります。楽観的過ぎて怖いもの知らずになるようなことも危険ですし、あまりにいろいろなものが怖いために回避してしまうのも良くありません。自分の偏った考え方を認知し、正常な客観的な考え方に変えていくことが大切になってきますので、人格障害である場合にもその認知のゆがみを正すことで正常な感覚に近づいていくことは可能です。バランスの取れた考え方ができるようにカウンセリングを受けることもできますし、自分の行動や考えが周りの人に苦痛を与えていないかなどを考える機会があるといいのですが、人格障害の場合には自分ではわからないことなども多くあります。
 

 

 

人格障害・パーソナリティ障害 「タイプ」


人格障害にはいろいろなタイプがありますが、どの場合も社会生活を営んでいく上で問題を抱えているのが特徴的です。普通の人であれば対応を変えるような場合であっても、対応を変えることができずにトラブルに発展することもあります。
 

奇妙で風変わりな特徴を持つ人格障害


妄想型人格障害
他者への疑念や不信から、危害が加えられることや裏切られることを恐れていることが特徴的です。

統合失調質人格障害
非社交的であり、孤立しがちで他者への関心が薄いように見えます。

統合失調型人格障害
思考があいまいで、過度に抽象的で脱線したり、対人関係で孤立しやすかったりします。

 
 

演技的・感情的で移り気な特徴をもつ人格障害


境界性人格障害
感情や対人関係の不安定さ、衝動をうまく制御することができないことが特徴です。

自己愛性人格障害
周囲の人を軽視し、周囲の注目と称賛を集め、傲慢で尊大な態度を取ります。

反社会性人格障害
他者の権利を無視し、侵害する行為や向こう見ずな行動で思慮に欠け、暴力などの攻撃的な行動に出ます。

演技性人格障害
他者の注目や関心を集める派手な外見や大げさな行動が特徴です。

 
 

不安で内向的な特徴をもつ人格障害


依存性人格障害
他者に過度に依存します。自らの行動や決断に他者の助言や指示を求めます。

強迫性人格障害
一定の秩序を保つことへの固執、融通性に欠けること、几帳面であること、完璧主義や細部への拘泥があります。

回避性人格障害
周囲からの拒絶や失敗をすることを恐れ、強い刺激をもたらす状況を避けます。

 
 

社会生活を営むにおいて弊害が出ている人格障害


それぞれの気質は人それぞれ持っているものですが、その性格が極端になってしまい、社会生活を営むにおいても弊害が出ている場合には、人格障害として認知されるものも増えてきます。人格障害の場合には、その気質によって、精神症状が出ているものも多いです。うつや不安障害などを合併している場合も多く、治療を続けていくと人格障害が起因していたという場合もあります。また、家族や周りの人に迷惑をかけていることで、医療機関を受診するという場合も出てきます。本人には病気だとか障害だという認識は少ないのですが、その人格障害の特徴から、トラブルを起こしやすいことや、何らかの弊害が出ている場合などが考えられます。
 
 

本人が生きづらさを感じている場合もある人格障害


人格障害に悩んでいる場合には、何かの行動を起こすときにトラブルになることが多かったり、自分の考えがあいまいではっきりしなかったりすることもあります。人格障害にも様々な種類があり、本人の基本性格によって分類されていますが、どれも、本人が性格として持っているものであり、何ら問題がない場合もあります。その基本的な性格が、社会生活を営む上で、弊害が出てくるときに人格障害という言葉が使われて、その弊害を改善していくためのプログラムなどが組まれている場合もあります。通常であれば、自分を変化させることで対応できる場合においても、その対応を変化させることができずに、トラブルを起こす可能性などもあることに注意しないといけません。自分でもコントロールしたいのだけれど、コントロールが効かないといった場合も見受けられます。しかし、これも適切な治療により、きちんとコントロールできる場合もあります。治療にはそれなりの費用と期間を有しますが、カウンセリングなどを通して自分の気質などが見えてくると、改善に向かっていくケースもあります。一見、本人は気づいていないケースで周りが困っているということが多いのが人格障害の特徴でもあります。本人はそれが自分の性格だと思っている部分もあるのですが、社会的にみるとすこし弊害が出ており、それに本人は気付いていないというパターンが多いです。もちろん、イライラなどから本人が苦しんでいる場合もあり、薬物治療なども行われますが、根本的な改善にはつながらないケースも多いです。
 

 

 

人格障害・パーソナリティ障害 「原因」


人格障害の原因としては、近年の研究結果では先天的な要素・幼少期の体験・社会文化的な要素が関係していると言われています。また、同じ環境で育った場合にも人格障害を発症する場合としない場合があり、原因の有無についてはまだまだ研究が必要な段階になっています。
 

人格障害の原因1. 脳の脆弱性の指摘


先天的な要素としては、脳の脆弱性というものがあり、患者の両親も人格障害を持っていたことなどがあげられています。大脳皮質の前頭前野機能が低いことが要因であると言われており、情動のコントロールが正常にできずに、不安や攻撃性を表すようになることや感情が不安定になることや、思考の柔軟性が乏しくなったりすることに影響が出てきます。自傷行為などを習慣的に行っても、不安や痛みなどを感じにくくなる特徴もあります。
 

人格障害の原因2. 幼少期の体験


アメリカでは幼い頃に身体的な虐待や性的虐待などの正常とは言えない生育環境で育っている場合などに挙げられます。日本で多いのは、両親による過干渉などが影響していることです。また、18歳までの間に、どちらかの親(もしくは両方)と離れて暮らしていることや、父親が不在で家庭の関心が薄いことなどの家庭崩壊(機能不全家族で育ったこと)なども一つの要因として見られています。
 

人格障害の原因3. 社会文化的な要素


社会文化的な要素としては、都会的なライフスタイルの変化などがあります。主に生育態度が影響しており、過干渉や支配的な親の影響が大きいです。しかし、環境的な影響により、人格障害を発症するというケースは考えにくく、同じ環境下であっても、人格障害を発症する人もいれば、しない人もいますので、今後、さらなる原因の解明や研究が求められています。
 

人格障害になるのは、生育環境も大きい


人格障害になるのには元々はそのような性質を持っていたという場合もあるのですが、どのように育てられてきたかということも大きいです。幼少期からだと身近なところでは親の存在も大きいでしょう。人格障害になるケースでは親の対応が支配的であったり、無関心すぎたりといった極端なケースもあります。また、もともとある特定の気質をもっていながら、社会でのストレスや変化などに対応しきれずに、人格障害の様相を呈している場合もあります。他にもうつ病や不安障害などの陰に潜んでいるのは、人格障害であったというケースもあります。回避性人格障害などだと人からの批判などを極端に恐れてしまい、人よりも自分は劣っているのだという認識があるために、十分な社会生活が営めないというケースもあります。同じ親に育てられていても、人格障害を発症するケースとしないケースもあることから、環境が大きく問題になっていると一概にも言い切れないのですが、性格を形成していく上では、育ってきた環境というのは大きく一因しますので、人格の形成に影響を及ぼしている可能性はあります。
 

本人が生きづらさを感じている場合もある人格障害


人格障害に悩んでいる場合には、何かの行動を起こすときにトラブルになることが多かったり、自分の考えがあいまいではっきりしなかったりすることもあります。人格障害にも様々な種類があり、本人の基本性格によって分類されていますが、どれも、本人が性格として持っているものであり、何ら問題がない場合もあります。その基本的な性格が、社会生活を営む上で、弊害が出てくるときに人格障害という言葉が使われて、その弊害を改善していくためのプログラムなどが組まれている場合もあります。通常であれば、自分を変化させることで対応できる場合においても、その対応を変化させることができずに、トラブルを起こす可能性などもあることに中止しないといけません。自分でもコントロールしたいのだけれど、コントロールが効かないといった場合も見受けられます。しかし、これも適切な治療により、きちんとコントロールできる場合もあります。治療にはそれなりの費用と期間を有しますが、カウンセリングなどを通して自分の気質などが見えてくると、改善に向かっていくケースもあります。一見、本人は気づいていないケースで周りが困っているということが多いのが人格障害の特徴でもあります。本人はそれが自分の性格だと思っている部分もあるのですが、社会的にみるとすこし弊害が出ており、それに本人は気づいてないというパターンが多いです。もちろん、イライラなどから本人が苦しんでいる場合もあり、薬物治療なども行われますが、根本的な改善にはつながらないケースも多いです。
 

正常な愛情を受けられず人格障害になるケースも


親が人格障害を持っていた場合などには、子供には健全な愛情というものがなんであるかということが分からないといった弊害が出ることがあります。普通であれば、子供の笑顔を見ることが親の幸せだったりする場合にも、そういった適切な感情でなく育てられてきた場合などにも、人格障害が形成されやすくなります。子供は正常で客観的な状態というものが分からずに育ってしまうので、いざその状況になったときにどのように対応したらよいのかが分からないというケースはあるでしょう。また、極端な意見で洗脳されているケースなどもあります。自分の行動に逐一指図が入るような場合には、自分が何をしたいのかどうしたいのかもわからなくなっている場合なども見受けられます。主体性の欠落などは大人になってからも大きく影響しますので、幼少期にしっかりと親子間での愛着関係などが結ばれていたかどうかなども判断材料になってきます。また、社会の一般的な価値観であることや、親や周りの接し方なども大きく影響します。
 

 

 

人格障害・パーソナリティ障害 「克服と対策」


人格障害を改善していくにはどのようなことをしていくのでしょうか。人格障害においても大切なのは治療者とクライアントが適切な信頼関係で結ばれて、一緒に直そうとしていく姿勢などが重要になります。
 

人格障害を克服するのには、治したいと思い相談すること


自分の性格や気質などは変えようと思ってもなかなか変えることはできないかもしれませんが、そんな中でもカウンセリングや治療を通して、客観的な普通の対応とはどんなものであるのかということを学べることもあります。相手を引き付けるために自傷行為を繰り返すというのではなく、相手の気持ちを考えて行動に移せるようになるのにはどうすればいいのかなどを一緒にコントロールしていくことは可能です。境界性人格障害だと、見捨てられ感に対する不安であることや、感情の不安定さなどがあります。そういったものと自分が上手く付き合って、感情のコントロールをきちんと行っていけるように、考え方を変えてくことも可能です。幼い頃の母親との関係性などが影響している場合が多いとも言われていますが、原因は別にある場合も多いです。人格障害を克服するために原因を探ることもいいのですが、対策を立てることで少しずつ良くなることもありますので、治す意思がある場合には、カウンセリングなどを通して自分の不安感などと向き合ってみるのもいいでしょう。
 

人格障害を疑わしくなったら、周りの人の顔を見てみる


自分が起こす行動について周りの人がどんな反応を示しているのかを見る余裕はあるでしょうか。境界性人格障害の場合だと、人の目を気にしすぎてしまうこともあるのですが、自分の行動により周りの人が傷ついていたり、自分自身が傷ついたり、何か不具合が起きたりといったことはないでしょうか。人格障害の場合には、本人に苦痛が生じている場合もありますが、一緒にいる家族や配偶者、または子供などに影響が及んでいる場合もあります。自分自身ではなにも感じていない場合でも、周りからすると、迷惑になっている可能性もあり、その点が難しいです。また、人格障害の影響により、アルコール依存症やギャンブル依存症、薬物依存症に陥っているケースなども多く注意が必要になってくる場合もあります。人格障害の部分で、ストレスを抱えているにも関わらずそれをまぎらわすかのようにアルコールに依存する場合なども出てきます。
 

人格障害の家族がいる場合には、家族や身内などがカウンセリングに出かける


本人にその気がないのであれば、家族や身内がカウンセリングに出かけるというのもいいでしょう。カウンセリングにより本人の状況というものを理解できると対応も変わってくることがあるかもしれません。本人が苦しんでいる場合もありますので、本人がカウンセリングを受けるのもいいでしょう。どうしてその行動に出るのかという根底の部分が分かることで、人格障害を理解して、良い方向に対応していける可能性も出てきます。すぐに治るというものではありませんが、相手を理解する一つの方法になりますので、家族や恋人、身内の方が相談されるケースもあります。
 

人格障害は自分も周りも苦しい


人格障害は性格が少し極端になってしまい、通常の生活を営む上でトラブルになってしまうこともありますので、専門家による治療なども必要になってきます。自分でも何か生きづらさや不安感を抱えていることや、他人を巻き込んで周りが疲れてしまうといったこともあります。理解がないことでどのように対応したらよいのかもわからなくなってしまう可能性もありますので、まずは、その人格障害についての理解を深めるというのもいいでしょう。自分が人格障害の気質があると考えれば、専門家や上司などに相談して、トラブルを避ける方向で解決していく方法もあります。カウンセリングを通して、どのようなことに原因があり、またどう考えていくといいのかということを提案してもらえる場合もありますので、人格障害の場合であってもあきらめずに治療を続けることもいいでしょう。