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摂食障害

                       
摂食障害について特   徴タ イ プ
弊    害思考パターン原   因
認める大切さ対   策関 わ り 方
相談のケースQ & A診断テスト

 

摂食障害について


摂食障害には、主に過食と拒食があり、それを繰り返しているなどのパターンも見られます。摂食障害になることは命の危険にもかかわる非常に重要なことなのですが、日本人女性などは特に、痩せている方が美しく綺麗だといったような価値観もあることから、食べる事に対する罪悪感などが生まれている場合があります。また、摂食障害になることで、自分に対する免罪符になっているような場合もあるでしょう。摂食障害になる一つの原因にはストレスなどがあります。
 

食べることでストレスを発散し、太りたくないために吐く


食べることでストレスを発散する場合という場合がありますが、その際には太りたくないという意識が働き、食べたものをすべて吐くという行為に出る場合があります。また、親からの期待などが重荷になり、自分を見失ってしまう場合もあります。本人の考え方によるところが大きいのですが、食べて吐くことで、気分をすっきりさせる行為の虜になってしまう場合もあります。摂食障害は女性に多い症状ですが、男性にも最近増えています。様々な社会でのストレスなどを食べることで発散している場合もあるのですが、食べすぎたり、食べなさすぎたりすることは体にとっては良くありません。摂食障害の多くは、親子関係にも関係している場合もあります。親からの期待に応えられない自分を維持するために、摂食障害になり、働けないようになれば、仕方ないと思ってもらえるであろうという考えもあります。そこには親への甘えなどがあるのですが、多くは親離れ子離れがきちんとできていない場合にも起こる症状です。
 

食べて太ることに対する罪悪感で、吐き、どんどんとやせ細っていく・・・


痩せてすっきりしてくると綺麗になったわね。と言われることが多い中で、食べても痩せているということは理想的なのですが、現実にはそうもいかず、思い切り食べた後に全部吐くなどの行為を繰り返しているうちに、どんどんとやせ細ってしまう場合があります。どうしてそんなことを繰り返すのかと親は悩むことも多いのですが、それには親に対する甘えや様々なストレスへの対応の結果である場合が多いです。未来のある子供に対して親が期待をかけるのはあることなのですが、その期待に応えられなかったときに、繊細な子はこんな私では愛されないと感じてしまい、そこにストレスを感じる場合などもあります。その感情がもっと突き詰められることで、摂食障害になっていくケースもあります。親にしてみたら一般的なことだったかもしれないことにも、それができないという無力さやふがいなさを感じた子は食べることに執着して、過食と拒食を繰り返す場合があります。
 

摂食障害は精神的なものが大きい


摂食障害になる人の中には聡明で自己意識の高い人も多いです。自分を受け入れることや、適当に過ごすということができない場合も多いでしょう。食べない娘や息子に対してつい食べるように言ってしまうことがあるのですが、食べたくない。食べられない。また食べても吐いてしまうなど、親としてもどうしてよいかわからないこともあるでしょう。摂食障害になる場合の多くはその考え方も影響してきます。自分を認めて、辛く弱い自分も自分であることが認められれば、少し楽になり、食べられるようになることもあります。摂食障害を治すには、親からの自立や自分を認めることなども必要になってくるでしょう。命に係わる問題でもあるだけに、シビアな問題になりますが、食べることへの恐怖心や摂食障害を治すことへの恐怖心などもあります。食べ物への執着は強いのですが、それが少し外から見ると異様な光景に見える場合もあります。痩せていることは美しいと考える美への執着心の場合もあれば、自分の抱えているストレスを発散させるための手段として過食嘔吐や拒食を繰り返している人たちもいます。過食や拒食を繰り返している状態であれば、誰かに助けてもらえるという依存心もあります。
 

 

 

摂食障害 「特徴」


摂食障害にはどのような特徴があるのでしょうか。摂食障害になると、過食したり、拒食したりと食べることに対して少し異常な状況に陥る場合があります。たくさんのジャンクフードやごはんやラーメンなどをたらふく食べた後に、太りたくないからとすべて吐いてしまう場合や、たくさん食べても吐くことですべてがチャラになるような感覚に陥り、その感覚が忘れられなくなってしまう場合などがあります。
 

食べて吐くことで、楽になる感覚


食べたいと思うことは、人間が生きていく上で、重要な欲求になりますが、何かストレスがかかっているときなどにそれを緩和しようと食べることに走る場合があります。しかし、食べると太るというのが普通の健康な体ではありますので、それを避けるために吐くという行為に及ぶことがあります。吐くことによって太らずに済むという安堵感や吐いてすっきりしたという思いが快感になってしまい、過食嘔吐を止められなくなるという場合もあります。過食や拒食に陥ってしまう場合に、よく見られるのは親子関係の不和です。子供が親からの期待を感じてそれにストレスを感じ、いたたまれなくなって、過食嘔吐に走るというケースもあります。最悪の事態に陥ると死ぬこともありますので、心配な症状です。
 

痩せていると綺麗だと褒められることがうれしい


痩せてモデルさんのような体形でいると痩せてきれいになったね。と言われることが多いです。現に痩せてスレンダーな女性は芸能人にも多く、美の象徴になっています。自分もあのようになりたいという思いもあるのかもしれません。しかし、過食嘔吐の現実は、もっとシビアであり、痩せていれば綺麗なのだと感じてどんどんとやせ細っていく可能性もあります。食べることへの罪悪感を持つ場合もあります。罪悪感をもつ原因も様々なのですが、親との関係性などがあると一般的には言われています。親からの期待に応えられなかった自分を受け入れることができず、ストレスとなって、過食嘔吐に走るケースもあります。また、そういった思いを抱えつつも、自分が異常な状態に陥ることで親も納得してくれるだろうという考えも持っています。そのような考え方を変えていくことが必要になるのですが、その考え方を変えるのには、親子で一緒にいるといけない場合などもあります。小さい頃からの親子関係の問題が、摂食障害に発展している場合もありますので、親と離れてみることなどで良くなっていくケースもあります。
 

食べたいという欲求が抑えられず食べるが食べた後に罪悪感に苛まれる


食べなかった自分は偉い自分で、食べてしまった自分は悪い自分というような価値観を持っている場合があります。ダイエットなどをしていても、食べるとしまったなぁと思ってしまうこともありますが、それが極端になってくると摂食障害に陥るケースもありますので、注意が必要です。最初は軽い気持ちで行っていたことがやめられなくなり、それをしないと生きていけないような感覚に陥ります。しかし、摂食障害は命にもかかわる行為ですので、そのように考えてしまう思考を変えることで少しずつ直していく必要がある障害です。食事をするという行為は生まれてから死ぬまでずっと行っていく行為です。その行為が楽しみな人もいれば、煩わしいと思う人もいます。摂食障害の場合には、食に対して貧欲で、栄養士などの資格を取りたいと思っている人も多いです。食べることは生きていくために必要な行為ですが、それに対して罪悪感を持ってしまうのも、摂食障害の特徴です。根底にあるのは、自分は生きていてもいいのだろうかという思いだったり、こんな自分はいない方がいいのかもしれないという自己否定の想いである可能性もあります。その点に気づいて、考え方を変えていけるといいのですが、親しい人の間ではそれが難しい場合もあり、専門家の援助を受けることが必要な場合もあります。
 

 

 

摂食障害 「タイプ」


摂食障害にはいくつかのタイプがあります。いくつかご紹介しましょう。
 

過食嘔吐


たくさんのジャンクフードやごはん、ラーメンやパンを過食した後に、トイレなどでそれらをすべて吐いてしまう行為です。食べることで太るのが健康な体であればおこる現象なのですが、摂食障害の人たちは太るという行為を極端に嫌います。太らないためにどうすればいいのかを考え、食べたものをすべて吐くという行動に移します。吐くことでたくさん食べても太らずに済み、また食べることができるといった安堵感を得ます。強烈な食欲に襲われて食べてしまいますが、太ることは嫌なので、吐いてなかったことにするという行動をとります。
 

拒食


食べることそのものを拒む行為です。水を飲むことさえ拒む場合もあります。拒食の症状が長く続くとやせ細り、命の危険に関わることもあります。中には点滴したり、胃の中に食べ物を流し込んだりして生きながらえる場合もあります。そのくらい、食べることに拒否感をもつ症状です。食べることに対しての罪悪感があり、段々と食べられなくなってしまい、やせ細っていきます。
 

チューイング


食べ物を飲み込まずに噛んで、そのまま吐き出すという行為を行います。過食嘔吐の代わりに行われる行為です。食べた後にごくんと飲み込んでしまわずに、そのままずっと噛み続けている場合などもあります。
 

隠れ食い・盗み食い・万引き


家族に見られないようにこっそりと食事をとったり、深夜のコンビニで食べ物を買ってきてこっそりと食べたり、することがあります。食べ物を手に入れるために、万引き行為を行う場合もあります。
 

下剤の乱用


食べたものを外に出すために、下剤を乱用する場合があります。無茶食いを帳消しにするために行われる行為であり、体にはあまり良くない行為です。一時的な絶食や過度な運動なども同様の目的で行われます。
 

むちゃ食い


ごく短い時間で、食べ物を食べてしまう行為を「むちゃ食い」と言います。食べるというよりも、衝動的に食べ物を口の中に押し込んでしまいます。衝動的なこの行為は、日常のストレスや不安などを一時的に忘れさせてくれる行為でもあります。「頭の中が真っ白になる」と言って、そのような気分が癖になり、「むちゃ食い」が習慣化されてしまう場合もあります。
 

食事へのこだわり


高カロリー、多糖分、多油分などの食べ物を徹底的に避けるこだわりがあります。カロリー計算や調理方法などの研究に熱中することもあります。食べ物を細かく切り刻んで食べます。一人で食事をとろうとする傾向にあります。料理を作って、家族に無理やり食べさせようとします。
 

過活動


痛々しいほど痩せているのにも関わらず、周囲を驚かせるほどの活発さで学業や仕事、運動などに打ち込む人もいます。
 

強迫的な行為


自分では無意味なことだと思っているにもかかわらず、それを行わないと気が済まないという精神状態になっています。一日に数回鏡の前で体型をチェックしたり、一日のうちになんども体重計に乗ろうとしたりする行為などが当てはまります。
 

このように摂食障害にはいくつかの症状がみられます。どの行為も行きすぎなければ普通の行為なのですが、摂食障害になるとそれが極端になってくる場合が多いです。そうなってしまう背景には自分の性格や、ストレスなどがあるのですが、なかなか自分で治していくには難しい場合などもあります。摂食障害は若い女性に多い症状ですが、最近は男の人にも増えている症状です。思春期の女性に多いので、親とのかかわりや、自分を良く見せたいといった自意識の現れでもあると言えます。また、そうなることで、人から注目を浴びることができるといった側面もあり、その関係性などからも深刻さがうかがえます。親子関係、特に母と娘の関係などがクローズアップされるのが摂食障害です。食べて太っていくという行為は醜く耐えられないというような精神状態に陥ります。
 

 

 

摂食障害 「弊害」


摂食障害になるとどのような弊害があるのでしょうか。摂食障害は深刻なものになると命に係わることにもなる行為です。食べないわが子に対してどうしてよいかもわからない親御さんも多いのですが、それには両親と子供の間での親離れ子離れができていない問題などもあります。
 

親の期待に応えられなかった自分を認められず、摂食障害になる


親の期待に応えようと一生懸命頑張っていく思春期や若い頃に、挫折などを経験すると、親に申し訳ないという気持ちがわくと同時に、私などは生きていてもしょうがないと感じたり、生きている価値がないと感じたりしてしまう場合があります。そういった辛い感情を忘れるために、過食や拒食に陥って、食べ物を食べないときやたくさん過剰に食べてしまいあとで吐くといったことを繰り返す場合などがあります。摂食障害を治すには親から離れるということが特効薬になる場合もあります。若い頃の摂食障害は親とのかかわり方が大きく、親に依存していることで起こる症状である場合もあります。親元を離れ、自分一人の力で生きていかなくてはいけないと感じたときにその病気が良くなることもあります。
 

親の愛情という名の呪縛が耐えられなかったこと


親は子の体を心配して食べなさいというのですが、子はそれを拒否します。なかには、母親に強い嫌悪感を抱いており、あの人の価値観の詰まった料理などを自分の体に流し込むと思うとぞっとするということで、母親の作った料理を全く食べられなくなり、拒食症になったという場合もあります。親は子供を心配して言っていることもあるのですが、それがうっとおしいと感じられる時期もありますので、それに対する反発心などもあるのかもしれません。しかし、その根底には親に甘えたいとか、親に依存している気持ちもあるのが摂食障害の特徴です。自分の中での向上意識の高さなどが理由にある場合もあるのですが、その理想と今の自分とのギャップが埋められずに苦しいと思っている場合もあります。食べているときは頭が真っ白で嫌なことを忘れられるからと過食を行い、太りたくないと嘔吐することを繰り返す時期などもあります。
 

生死にかかわる事態に陥ることも


食べるという行為は人間が生きていく上で必要な行為であるために、摂食障害になるとその体が心配になるのですが、痩せていると言われることが快感となり、痩せていくことが面白いと感じることで、どんどん食べなくなるいう事態になります。その後、人間の本能的なものもあり、食欲を抑えきれずに食べることになるのですが、その際には食べることを抑えられずに、食べ物を胃に詰め込むような感じで、むさぼるように食べてしまうという状況になるのが過食期です。過食をした後は大きな罪悪感や嫌悪感に包まれます。そして、吐く場合もあります。こういったことを繰り返すうちに、段々と胃が食べ物を受け付けなくなり、やせ細っていくことになります。見ていても痛々しいこともあるのですが、本人が頑として食べ物を口にすることを受け付けません。かと思いきや多くの食料を一日で食べてしまうような時期もあり、家族は驚きます。少し太ってきて安心する場合もあるのですが、こうした摂食障害はなんらかのストレスなどで誰にでも起こりうる症状です。食べる事への嫌悪感をもちつつも、食に対する執着は普通の人よりも大きい場合も多いです。栄養学についても詳しい場合や、健康な食生活についても多くの知識を持っている場合もあります。拒食症で食べ物を拒否する時期と食べ物のことばかりを考えてしまう時期などもあります。最初は軽いダイエットくらいの気持ちで行ってきたことが、段々エスカレートすることで、摂食障害のパターンになっていくこともあります。何が自分の体にとっていいのかを十分に理解している場合でも起こりえます。日々のストレスをそこで忘れようという意識が働いているのかもしれません。
 

 

 

摂食障害 「思考パターン」


摂食障害になるとどのような考えを持ち行動に起こしてしまうのでしょうか。摂食障害になると食べることに関する罪悪感などが芽生える場合があります。また、摂食障害になる人の多くは完璧主義であることや、こうありたいというような上昇志向が強い場合も多いです。また、ダイエットの一環として行っていたら、摂食障害のパターンに入ってきたという場合もあります。
 

食べると食べなければ良かった。また太ってしまうという罪悪感に襲われる


摂食障害になるケースでは食べて太ることを極端に嫌がるケースがあります。痩せていることが素晴らしいと考えて、明らかに痩せすぎであっても、理想の自分を追い求めて、ダイエットを止めないケースなどもあります。食事を減らしたり取らなかったりすることで、インとアウトのバランスで確実に痩せていくのですが、その痩せていく過程が面白いという場合もあります。また、痩せることで周りからきれいになったね。とかかわいくなったね、とか褒められることがあるとなおさらうれしくなって、ダイエットにいそしむというパターンもあります。しかし、食欲は生きていくための人間の本能でもあるため、どこかで食べたいという欲求が起きます。その欲求を抑えきれずに食べてしまうのですが、食べるときには少しの量ではなく、大量に胃が苦しくなるほどたべてしまうこともあります。そして、食べてしまった自分に嫌悪感を持ち、吐いたり下剤を乱用したりして、なかったことにしようという意識が働きます。
 

食欲と戦っている過食期・食べ物を食べずにいる拒食期


摂食障害になると、一定の量を適量食べ続けるということが難しくなります。食べるときには大量のものを一気に食べるようになるし、食べないときは水一滴も飲まないほどに拒食になることもあります。そして、それを繰り返していくと体はだんだんと弱ってきます。問題はどうしてそんな行動を繰り返すのか、なのですが、それも、自分の心の中が関係しています。自分の中に何かストレスや満たされないもの、自分ではどうにもならないものなどがあり、それを紛らわすために食べるという行為を繰り返している場合もあります。思春期の場合には親との関係性などが大きくクロースアップされます。何かに満足しているときはいいのですが、不安に感じたり、なにか思うことがあったりすると食べるという行為でその不安を解消しようという行動を起こします。食べ始めると止まらなくなり、冷蔵庫の中のものがなくなるまで食べ続けることもあります。食べているときには何も考えず後先のことも考えていないのですが、食べてしまった後には体重が増えるという恐怖感や食べてしまったことへの罪悪感で頭がいっぱいになります。痩せていることは美しいと言われている社会の風潮などからも太る自分への恐怖心などがわいてきて、自分を否定する気持ちでいっぱいになってしまいます。
 

自己肯定感が低いことが原因の場合も


アダルトチルドレンなどの問題もありますが、自己肯定感の低さなどもここでも関わってきます。特に親からの期待が大きいと感じている場合や自分に高い目標がある完璧主義の場合などです。モデルさんや女優さんなどにもこの症状を持つ人も多いのですが、痩せていることは美しく、人からも注目を集め気にしてもらえるのだというような思いも内包しているかもしれません。思春期にこの症状を発症する場合には、親からの期待に応えられなかった、親に容姿のことをあれこれ言われたなどのことが原因である場合もあります。母娘関係でも容姿のことなどをあれこれと言われることで摂食障害になることもあります。痩せている方が美しいという美意識は日本人の女性には強く根付いている意識ですが、それが度を越えてしまうと、摂食障害という命にもかかわる症状につながっていく可能性もありますので、注意が必要です。摂食障害の人の中にはストイックな考え方をしている人が多く見受けられます。
 

 

 

摂食障害 「原因」


摂食障害になる場合にはどのような原因があるのでしょうか。摂食障害になるのは若い女性が多いということで母親と娘の関係などが取りざたされる場合が多いです。
 

太っている家族を見ていて、嫌悪感を持ったのがきっかけ


いつも食べている家族を見て育ち、そのようになるのが嫌で拒食症に陥った女性がいます。女性の父親は太っておりいつも食べている状況だったのですが、そんな父親に年頃の娘は嫌悪感を抱いていました。そして、自分は食べないでスリムな体を目指すのだとダイエットに励むのですが、段々とやせ細っていき、普通に立てないほどに痩せてしまうことになります。普通の場合、親がふくよかな場合には、子供もふくよかであることも多いのですが、逆のパターンもあります。太りすぎも体に良くないのですが、痩せすぎてしまうことも生命の危険におよびますので、注意が必要です。
 

母親への反抗心で、拒食症になった娘


料理は母親がいつも作ってくれましたが、その料理が嫌だという娘がいました。その食べ物が嫌いだというよりも食事を作ることで愛情だと押し付けてくる母親が嫌だということが理由でした。母親は料理が得意で、いつも手作りでなんでも作っていましたが、そんな母親が娘は大嫌いでした。母親のする行為一つ一つに嫌悪感が走り、母親の作った料理はのどが通らない状況が続き、だんだんとやせ衰えてくるようになりました。このように親への反抗心で食事をとらなくなるというケースもあります。親の立場から考えると非常に悲しいことではあるのですが、娘の考えもあり、娘が家を出ていくまでこの状況は続きました。娘が就職し、家を出て自立するとその症状は治まりました。
 

ダイエットとリバウンドを繰り返す場合


ダイエットをして痩せるのですが、また元に戻り、またダイエットをするということを繰り返している場合があります。ダイエットしているときには食べずにいられるのですが、また食べる時期がやってきてまた日ごろ我慢しているものなどを大量に食べてしまうときがあります。ダイエットしなくてはいけないという気持ちを持ち、食べてしまった後には罪悪感を持ちつつ、毎日過ごします。太ってくると体調にも変化がみられるのでまた、ダイエットを開始するということを繰り返して体重の増減を繰り返している場合などがあります。ダイエットをする際に、栄養の知識なども一通りつけて、どうなると体に悪いかなどは十分わかっているのですが、やはり体に悪いと言われている食べ物を暴食してしまうことなどもあり、自己嫌悪に陥ることも多いです。これらの行為もストレスなどに関係しています。ストレスを発散させる方法を食べること以外で見出せるといいのですが、食べている間は無心で食べていることも多く、なかなか平常の食事に近づけることができません。
 

自分ではどうしようもないストレスなどを抱えている場合


自分でこうしたい。こうなりたいという思いがあっても、なかなか現実とはかけ離れていて、それを直視するのが辛い場合に食べる行為で自分を紛らわせている場合があります。思春期の親とのかかわり合いや周りの人の反応などから拒食症に陥るケースもあります。褒められるのがうれしくてダイエットを続けていくうちに、拒食症になってしまったというケースもあります。そして、また過食のサイクルへ入り、大量の食べ物を食べるというパターンになります。食べる事で何かが変わるわけではないのですが、脳への刺激にもなりますし、嫌なことをとりあえず忘れることもできる行為でもあるために、お腹が減っていなくても食べるという場合もあります。そして太りたくないので吐いたり、下剤を使って出したりと、あまり体には良くない行為を継続的に行ってしまいます。食べるという欲求は人が生きていく上でも重要な欲求でもあるので、それを抑えることが難しい場合もあり、そういった状況に嫌悪感を抱く場合もあります。
 

 

 

摂食障害 「認める大切さ」


摂食障害を治すうえで必要になるのは自分でもできるのだというような感覚や、自分一人でも生きていくのだという思いです。また、自分が楽しいと思うものを見つけることや、食べること以外への興味を持つこともいいでしょう。
 

自己肯定感を高めることが必要


親が厳しかったり、親が子供に期待をかけていたりすると、子供はそれを敏感に察します。しかしそれができない場合に苦しんでしまうことがあります。思春期には親の価値観と子供の価値観がぶつかることもあり、子供は親へのわずらわしさなども感じる時期です。しかし、一方で親がいないと生きていけないというような依存心も持ち合わせており、その感情が表に出た形が摂食障害になっている場合もあります。摂食障害になることで自分を保っているようなこともあり、そういった場合には、親から離れてみるなどの行動が良い場合もあります。自分を追い込んで痛めつけてしまうのは、親の価値観にがんじがらめになっている場合も多いです。親の価値観というよりも、社会全体の一般的と言われている考え方にとらわれている場合もあります。親とは違う考えを持っていると思いつつ、親に逆らえず、食事をもらって生き永らえさせてもらっているという葛藤に耐えられなくなる瞬間などがあります。自立心と依存の中でもがき苦しんでいるような状態です。
 

考え方を変えていくキッカケが必要になる


そういった場合、家庭では親の価値観で物事が動いていますので、自分が認められることというのはありません。親の価値観から脱するためには、親と距離を置くことも必要になります。親の価値観を変えることはできませんので、自分が合わせていたという場合もあるでしょう。しかし、自分はそうではないと気が付いた時に、そこに葛藤などが生まれます。合わせなくてはと思う自分と、それが辛いと思う自分です。親はそんな自分を弱いといい下に見ていることもあるかもしれません。そんな親への反発心なども、摂食障害という形で出てくることもあります。親がどうこういう考え方から抜け出すために、親と距離を置くことで、自分一人でも生きていかねばという思いになって、摂食障害が治っていく場合もあります。食よりも他のことに意識が行く場合もあるかもしれませんし、新しい人と出会うことで新しい価値観に出会い、自分の考え方を変えていけるきっかけになる場合もあります。
 

親子で依存しているのを断ち切る


摂食障害においては、長年出来た親子関係を見直すことも必要になってくる場合があります。親としては悲しいことかもしれませんが、自分の娘が理解できないという場合もあるでしょう。そんな場合には手放して、社会にお願いしてみるのもいいかもしれません。甘やかすのではなく、娘を生きながらえさせるために、心を鬼にする必要があります。子供は親が理解してくれないと考えている場合も多いです。親も子供が未熟だと思うとつい何かを言ってしまうことや、また何も考えずにしていた発言が子供を傷つけていた場合もあります。そして、相手を思ってと発した言葉さえも子供にとって重荷であり、自分を責める一つの原因になっている可能性もあります。そういった関係を断ち切るためには、親も子離れをし、子も親離れをすることが必要になります。いくら愛しているとか大切だと伝えても響かないこともあります。愛していると言いつつも、実際には自分をコントロールしたいだけなのだという風に子供は思っていることもあります。親の価値観と自分との間での葛藤があり、その現実が上手く受け入れられないと、摂食障害という形で症状が出ることもあるのかもしれません。子供には自分自身を受け入れてくれる存在が必要なのですが、その役割を親が担えない場合には、子供の教育を誰か別の人に託すという方法もあるのかもしれません。親も自分ではわからないだけに、親と離れてみることで分かることや気づくことなどもあるでしょう。
 

 

 

摂食障害 「対策」


摂食障害への対策はどのように行うといいのでしょうか。治療院へ出向くことや専門の施設へ出向くことなどがありますが、親元を離れることで治るケースなどは多く見受けられます。
 

摂食障害の子の多くは敏感で純粋である子が多い


普通の子であれば、それほど何ともないような言葉や態度でも、過敏に反応してしまう感受性の鋭い子というのも存在します。摂食障害になるお子さんの多くはそんなお子さんです。ストレスに弱いというと言葉が悪いのですが、少しの刺激でも殴られたような痛みに感じてしまう場合もあります。親が何となく言った一言がその子の胸の大きな傷になっている場合などもあり、普通に接するだけでは解決しない場合もあります。また、性格も完璧主義であることや、少しのいい加減さも持つことができない性格である場合もあります。そういった中では、家族であっても発言に気を付ける必要が出てくる場合があるでしょう。
 

普通の人なら無視できることなどにも不安を感じる


摂食障害になる子の多くは、普通の人であれば無視できることや、仕方のないことだと考えられるようなことにも敏感に反応する場合があります。何事にも一生懸命取り組んで、思い詰めてしまうような性格だったり、人にどう思われているのだろうとか、こんなことをして嫌われないだろうかとか、親に何かあったらどうしよう、人になにかいわれたらどうしようなどの不安を抱えています。そういった不安は誰しも持っているものでもあるのですが、それがセンシティブに出る子もいます。幼い頃は一見、真面目なきちんとした良い子であったという場合も多いですが、そういった面から社会での生きづらさを感じたり、不安面が大きく出ることがあるでしょう。
 

家族が安心できる場を見つける


もし摂食障害になった場合にも、家庭は第一の安らげる場であり、自分らしくいられる場である必要があります。親御さんが驚いてしまい、お子さんを追い詰めるような言い方をしてしまうと余計に悪くなることがあります。まず、親御さん自身のメンタルの安定なども必要になってきます。自分自身の安定を図るために、自分自身の生き方を大切にして、自分自身の安定のために援助を得ましょう。医療機関を頼ることや、専門の施設を頼ることもいいでしょう。すぐに改善策が見つからない場合もあるかもしれませんが、親自身が不安定であるのであれば、親の会に出席するなどして、専門家の援助を受けるといいでしょう。誰かに愚痴を聞いてもらったり、息抜きをすることもいいでしょう。親自身も気持ちの安定を図ることが必要になってきます。
 

家族が原因の場合には、問題を解決する手立てを


家族が大きなストレスになっている場合もあります。夫婦仲が上手くいっていない場合などに、子供に対してあなたがいるから別れないのだといったような言い方は子供へのストレスになります。夫婦間の問題は、お父さんとお母さんの問題だからあなたのせいではないのよ。ということをきちんと子供には伝えましょう。喧嘩をするときも本人のいる前で喧嘩するのは止めましょう。また、子供を愚痴の聞き役にしてはいけません。嫁姑問題があるのであれば、別居を検討するなど現実的な解決に向けて動き出すことが必要かもしれません。できるだけそのストレスがなくなるように、努力していきましょう。子供にとってはみな家族であるために、仲が悪いことに心を痛めている場合もあります。子供の心を守るために、行動できることは行動を起こしましょう。子供の前で大きな喧嘩をしたり、子供に八つ当たりをする、子供を否定するなどの行為もよくありません。つい自分の感情に任せて発言してしまう場合には大いに気を付けないといけません。その時は子供は言うことを聞くかもしれませんが、長い生活の中で、否定されたことが心に残って発育に大きな影響を及ぼす可能性もあります。
 

 

 

摂食障害 「関わり方」


摂食障害とはどのように関わっていくといいのでしょうか。すぐに直そうと思わないでじっくりと時間をかけて対応していく課題であるかもしれません。
 

思い詰めないで普通に生活すること


摂食障害になっているなぁと感じてもあまり思い詰めて考えない方がいいこともあります。完璧主義に陥っているとどうしても自分の駄目なところなどが見えてくることもあるのですが、それはそれとして自分を認められるといいでしょう。摂食障害になっている自分も自分なので、このままでいいや。と気楽に考えることも必要かもしれません。太っていることを気にしてしまうのであれば、太っている人が好きだという人を選ぶこともいいかもしれません。自分が太っているのがいやだなと思うことなどがストイックに感じられることもあります。家族とも普通に会話し、太っても痩せてもそのままでいいのだという感覚が起きると、少しずつ収まってくることもあります。太ると周りからの評価が変わるのではないか、周りから嫌われるのではないかと思われることもあるかもしれませんが、そんなことはありません。
 

自分は自分のままでいいのだということを思うこと


誰かの理想に近づくということは結構ハードルの高いことです。その理想というのは、その人の理想で合って自分に合ったものではない可能性もあります。自分にできることを精いっぱいやりましょう。もちろんやりすぎてしまっているケースもあるかもしれません。もし、家族仲が良くないというのであれば、それはあなたのせいではありません。お母さんはあなたがいるからというかもしれませんが、そんなことはないのです。それはお父さんとお母さんの問題であって、子供であるあなたのせいではありません。また、親の期待にそぐえないからと言って思い悩むのもやめましょう。案外親は何も考えずに一時の感情で言っている場合もあります。そんな人のいうことを気にすることはありません。自分は自分だと思いましょう。世間一般の常識ではそうでないからと悩む場合もあるのですが、それはそれです。自分はそうではないのだから、そこで違うことを悩むことはありません。もちろんうらやましいと思うことや、どうして自分はと思うこともありますし、そういった感情を押し殺す必要はないのですが、もっと考え方を変えて、自分で楽しいと思うことをするのはどうでしょうか。自分で取り組めることがあると、気持ちが変わることもあります。自分を変えるのは自分でしかありません。
 

親に分かってもらいたいという気持ち


思春期になると親への反発心も出てきますし、社会に出ると大変なことも多いでしょう。そんな中でストレスに負けてしまった自分を親は弱いというかもしれません。でも、そんな弱い自分も自分なんです。どうして自分はなどと考えるのは止めて、できることをやってみましょう。できることを増やしていくことで自分にできることが増えていくこともあります。親にすべてを分かってもらわなくてもいいと思いましょう。親と自分は違うのだということがはっきりとわかるようになると、行動も変わってきます。また、こうでなければならないという考え方も変えてみましょう。なんでもいいや。くらいの気持ちでいるのもいいかもしれません。もし足りないものがあるのであれば、それを補ってくれる相手を見つけるのもいいでしょう。まずは、自分に自信が持てるように何か行動を起こしてみましょう。自分でやったことのないことをするのもいいでしょう。新しい価値観に出会うことで自分を変えていくことはできます。食べることに固執しなくても、平穏に過ごせる日々はやってきます。すべては自分の考え方次第です。駄目だなと思う自分も自分だと認めて、その中でできることをやっていきましょう。自分の中で充足して考えられるようになると周りが気にならなくなってきます。まずは自分の生活を充実させられるように、努力していきましょう。
 

 

 

摂食障害 「相談のケース」


10代女性、ダイエットを始めたら、痩せることが面白くなってきてしまい摂食障害に


痩せている子の方が可愛いとモテることが多かったので、痩せてきれいになればモテるかもしれないと思って始めたダイエットでしたが、食べないことで体重がするすると落ちていくことが面白く、少しほっそりした私を見て友人も痩せてきれいになったね。というので、それもまたうれしくて、ダイエットに拍車がかかりました。しかし、今度は太ることが怖くなってしまい、我慢していたお菓子やごはんやパンを食べては、吐いたり下剤で出したりということを繰り返しているうちに、体を壊すようになりました。食べたい欲求が抑えられずに食べた後はいつも自己嫌悪感がいっぱいです。ダイエットのことなどを考えずに体に良い生活をしたいと思いつつも食べたり吐いたりを繰り返しています。人の目が気になって始めたダイエットでしたが、あまりに度がひどくなってきたために家族が心配してカウンセリングにやってきました。生理も止まってしまい、以前のような健康的な姿がなくなってしまったとご両親は心配しています。
 

10代女性、両親の離婚により、摂食障害に


10代の女性はもともと食べることが好きでしたが、両親の離婚を経験してからは、お菓子などをたくさん食べるようになりました。父親から太っていることを「お前はデブだなぁ」と言われたことで落ち込んだりすることもありました。嘔吐する様子はなかったので、母親は安心していましたが、食べる量は多くなっており、自分に自信がない状態が続いています。母親は一緒にダイエットしようかといって、散歩に出かけたりしているそうですが、自分に自信がないために学校でも誰にも話しかけることができず、行くのが怖くなってしまい、不登校の状態が続いています。それでも、自分の好きなことには興味を持って取り組んでいる姿勢がみられるので、様子を見ています。
 

20代の男性、就職先が決まらず、毎日食べまくっている


20代の男性は実家で暮らしていますが、就職先が決まらず家で何もせずに過ごしており、時間があると食べているという状況になっています。また、動いたりもしないので、段々と太ってきています。食べる量が異常に多いので心配した家族が相談にみえました。男性は自分の将来に対する不安や就職に対する不安などをかき消すためにお菓子やごはんなどを大量に食べていました。就職活動をするには第一印象も大切だから、あまり太っているのは良くないかもしれないということを言いつつも、食べるのを止めずにいます。家族も就職先がなかなか決まらないことにプレッシャーをかけていることもあり、それもストレスとなって過食に走っていました。体にも良くないのでほどほどにするように伝えていますが、なかなか気持ちが伝わりません。
 

40代の女性、ダイエットとリバウンドを繰り返す人生


ダイエットをして痩せる時期もあれば、どんどんと食べてリバウンドする時期もあることを繰り返している女性がいました。生活環境などにはそれほど問題はないのですが、人間関係などで悩みを抱えており、満たされない気持ちを食事で紛らわしているようなところがありました。一見それほど問題ないようにも見えるのですが、自分では過食を繰り返してしまうことに罪悪感や嫌悪感を抱いており、摂食障害を治したいと思っています。人生においては通算で20kg以上のダイエットとリバウンドを繰り返しており、栄養などについては知識も豊富で何が体に良いかなどの知識は多く持っています。しかし、それを実行できない自分に苛立ちを感じており、過度な運動や規則正しい生活で痩せたかと思えば、暴食を繰り返して太るといったサイクルを繰り返しています。家族はあまりなにも思っていませんが、女性は自分が摂食障害なのではないかと感じているということです。それほど過度な行為がなければ大丈夫なのではないかと思われたケースです。
 

 

 

摂食障害 「Q&A」



摂食障害はどんな病気ですか?

 

食事の量や食べ方など、食事に関連した異常行動が見られ、体重や体型のとらえ方などを中心に、心と体の両方に影響が及ぶ病気です。摂食障害では、必要な量の食事を食べられない、自分ではコントロールできずに食べすぎてしまう、いったん飲み込んだものなどを吐き出してしまうなどの患者さんによっては様々な症状があります。摂食障害の患者さんには、不安症やうつ病、強迫観念などその他の心の病気が伴うことも多いです。

 
 


摂食障害にはどのような治療がありますか?

 

まずは心と体の状態をチェックして、どのような状況にあるのかを、判断します。幼少期の話や日常生活の様子など様々な視点から話を伺っていきます。体については血液検査などを行って判断する場合もあります。また摂食障害はその人の考え方が大きく影響している場合もありますので、その考え方を変えていけるようにアドバイスなどを行っていきます。

 
 


どこからがダイエットでどこからが摂食障害なのですか?

 

ダイエットをする人は多くいますが、摂食障害との違いは、体重を減らすことが意識の大部分を占めているか、そして止めようと思ったときにやめられるかどうかということも関わってきます。依存症のひとつでもあるのですが、摂食障害になると、拒食や過食を自分の意志でコントロールできないといった症状に見舞われます。また、朝食にパン一口を多めに食べてしまったために、体重が100g増えてしまったことが気になって仕事や学業が手につかなくなるといった場合などもあります。

 
 


摂食障害を治したいという気持ちになりません。

 

病気の気持ちがそう思わせている可能性もあります。痩せていること治らないことがいいことだと考えて、病気のままでいたいという気持ちになっているのかもしれません。その一方で治したい。健康になりたいと思う自分もいるのではないでしょうか。摂食障害では自分の気づかないところで体に重要な影響が出ている場合があります。病気に巻き込まれずに、健康な自分に耳を傾けて、治療者や家族と協力して治していくことが必要です。

 
 


摂食障害にはどんな兆候がありますか。

 

摂食障害の場合においては、急激に痩せたり、体重の減少と増加を繰り返したりしています。一日に何回も体重計に乗ったり、体重が減っているのに、自分は太っていると主張したりします。食事量が極端に減ることや、炭水化物や揚げ物、肉類、お菓子などを避ける、低カロリーの食品ばかりを食べることや、食事の内容に細かく口を出す場合もあります。また、食べていないのに、「食べている」「お腹がすかない」と言ったり、人と一緒に食べるのを拒否したりします。また、食べだしたら、止まらなくなることもあります。短期間で家の食べ物がなくなる場合には、過食の恐れもあります。また、気分の浮き沈みやイライラ、隠し事が多くなるなどの変化も出てきます。

 
 


摂食障害の原因は何ですか?

 

いまのところ摂食障害には「これが原因」と一つ特定できるような原因が解明されているわけではありません。様々な因子が絡んでいるとみられています。完璧を求めやすい自分の性格があり、そこに引き金となる出来事(体型をからかわれる、ダイエットを始める)が重なると起こる場合もあります。親との関係性などが指摘されることもありますが、様々な因子が絡んで発症することが多い病気です。原因よりも、摂食障害が起きる仕組みについて理解し対応していくことも必要かもしれません。

 
 


標準体重まで戻れば、摂食障害は治ったと思っていいでしょうか?

 

今まで痩せていたいと思う中で、標準体重まで戻ることができたことには並々ならぬ苦労があったと思います。その点はご自身をほめあげてもいい部分です。しかし、現在のあなたは食事が楽しめているでしょうか?食事とは本来楽しいものであります。そういった行為を楽しめないのであれば、まだ少し病気から抜け出せていない部分もあるかもしれません。自然にお腹がすいて、食事を楽しむことができ、勉強や仕事や趣味の活動を楽しんでできるようになれば、治ったと考えても良いでしょう。